NEOかわいいバンドCHAIが登場!CHAIのトゥデイのモチベーションをあげる曲は?


テーマに合わせた楽曲をピックアップしてもらい、その曲にまつわるエピソードから本質を掘り下げていくプレイリスト企画。今回は女の子が誰しも抱えるコンプレックスを個性として強みに変えちゃえ!という前向きな発想と、ニューウェーブやファンクやヒップホップを飲み込んでタフでグルーヴィな作品に落とし込む話題の“NEOかわいい”バンド、CHAIが登場。今夏の<フジロック>の「ROOKIE A GO-GO」では入場規制がかかるほどの動員を集めた彼女たちが1stフルアルバム『PINK』をいよいよリリース。今最もジャンルを飛び越えて行きそうな4人のプレイリストのテーマは「CHAIのトゥデイのモチベーション」。そのバイタリティの素を探っていきます。

マナ “聴いてくれるみんなに対して、「そのまんまが一番可愛いんだよ」ってことを伝えたくて全部作った”


―CHAIはこれまでも「コンプレックスは個性だ」というコンセプトで曲を作ってきたと思うんですが、フルアルバムというスケールではいかがでしたか?

マナ:コンプレックスをテーマに作るっていうのはもともとずっとあって、アルバムだとさらに聴いてくれるみんなに対して、「そのまんまが一番可愛いんだよ」ってことを伝えたくて全部つめこんだよね?

ユウキ:そうだね。アルバムだと曲数も多いから、いろんな方法で伝えたくて、より全部の曲を違う風にしたいっていうのもあった。

―持ち味がスケールアップしたなと思う曲はありますか?

マナ:何だろうね?ほとんどじゃないかな?

ユナ:「フライド」はドラム叩いたんだけど打ち込みの音もあって、ベースの音もちょっと打ち込みっていうか、そういう音質にしたから今までのCHAIにはない新鮮な感じ。

マナ:すごくいい意味であんまりこだわりがない。全然「こういうバンドになりたい」って縛られることがないから、今やりたいことをやるだけって感じだもんね?ロックだからロックやらなきゃいけないとか固定概念全然ない。

―今年の「SXSW」やアメリカツアーは今回のアルバムに影響してますか?

マナ:めっちゃした!もうアメリカに行って、空も国も全部広くて“こんなところで作る音楽ってほんといい”って思ったから、それをイメージして。例えば「あのコはキティ」はなんかメキシコをイメージしたりとか(笑)。曲ごとにイメージの国とかができちゃうぐらい、スケールが広い音楽作りたいと思った。

カナ:タクシーに乗った時に流れてる音楽がイケイケの音楽ばっかで、広大な景色が見えるような音楽ばかりで。「あ、やっぱりこういうのがグラミーやってる国では売れるんだ」って実感して。だから広いもの作りたいっていうのもいろんなところから感じたー。

―今カナさんが言った系の音楽ってR&Bとかヒップホップが多いってことですか?

マナ:ブルーノ・マーズとか、なんかね日本で流行ってるのとほぼ似てる。そういうのをもっと集めた感じ。

ユウキ:極端にした感じ。で、音数はすごく引き算が上手な感じ。

ユナ:あとね、いいものはいいっていう反応だったよね~。

ユウキ:ね?おっきい声で「いい!」って言える国柄みたいな。それはすごいなと思って。ライブやってても、日本語多分全然わかんないと思うんだけど、「sayonara complex」とか演奏すると、目の前でチュッチュチュッチュしてるカップルとかめっちゃいたの。それ見てこっちまですごく感動して。やっぱ言葉伝わらなくてもすごい感覚と雰囲気だけで音楽として伝わるんだと思って。

―そしてアルバムタイトルもCHAIといえば『PINK』というぐらいの。

マナ:ほんとにそうなの。そもそも絶対ピンクを着るような連中じゃないの(笑)。ピンクといえば、控えめだし女の子らしいし、可愛らしいし、白い肌の子が着るイメージもあるし、勝手にあんまり着れない色になってるよね。けどそれを敢えて私たちが似合わないのもわかってるけど着るってことが一番大事なことだと思う。クールでカッコいいことだと思うから。ほんとはもっと強い色だし、ただ可愛らしい色じゃないと思うし、そいうことをより伝えたいと思ってタイトルにもした。

―なるほど。ではさっそく選曲してもらったプレイリストの理由や影響とか、どういうところがモチベーションが上がるのか?聞かせてください。まずマナさんが選んだThe1975の「UGH!」。

マナ:The1975はこの曲と「The SOUND」しか聴かないんだけど、それぐらい好きな曲。セクシーでエロくて、メロディがしっかりいいからいつ聴いてもテンション上がる。このエロさってCHAIにはできないから余計求めちゃうって曲。

UGH!
The 1975


―Passion Pitの「The Reeling」に関しては?シンベとかが印象的ですが。

マナ:PassionPitとGollirazはもともと全部好きで。でもこれもCHAIには真似できない。もっとストリングス寄りだし機械寄りだし。でもこういう音楽がすごいいいなと思うから、今回のアルバムも全然生音にこだわらなかった理由は、そういうのが今すごい好きだから。クールでカッコよくて可愛い(笑)。Passion Pitのこの曲はシンセとメロディが好きだな。

The Reeling (Album Version)
Passion Pit


―Gollirazの「Dirty Harry」は?

マナ:いつかこういう音楽作りたいなと思いながらまだ作ってない音楽。弾けてて可愛いし、ボールで遊んでる子供たちみたいなイメージがあって。そういうイメージはCHAIに近いなと思うから、絶対こういう曲作りたいっていう目標の曲(笑)。

Dirty Harry
Gorillaz


―次はカナさん。Culture Clubの超ヒット曲ですね。

カナ:こないだラジオで流れてて、「ああ、この曲知ってる!」と思って(笑)、そっから好きになったの。そっから毎日聴いてる。テンション上がるよね?

Karma Chameleon
Culture Club


―Jelly Fishは?

カナ:昔から好きで、Jelly Fishは一番モチベーションかも。もう全曲好きで聴くと涙出てくるぐらい好きなんだよね。メロディが好きで、独特じゃんか?Queenとかとは違うコーラス感が大好き。

New Mistake
Jellyfish


―サイケでドリーミーな感じもあるけど、あんまりクラシック寄りではないところとか。

カナ:うん。もう大好き。CHAIの曲には反映できないの!難しいんだよね。

―Phoenixのこの曲は新作からですね。

カナ:いやこれめっちゃいいアルバムだよね。大好き、こういうイケイケ。Phoenixもずっと目標にしてるバンド。音の抜き差しの感じがすごく上手。

J-Boy
Phoenix

 

―じゃあユナさん、KASABIANの新作からです。

ユナ:もうなんか圧力と勢いと、湧き上がるモチベーションをブチあげさせられるし・・・。ジャケットもすごいインパクトがあったし、いろんなエネルギーが感じられるアルバム、で、この一曲だなと思ってます。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

Ill Ray (The King)
Kasabian​​​​​​​


―Chemical Brothersは?

ユナ:他の曲も含めてCHAIでもよく聴いてるんですけど、特にこの曲はベースラインとかも結構、グッとくるというかめちゃかっこいいから参考にさせてもらってたり(笑)。すごい刺激的です。

Go
The Chemical Brothers


―Paramoreはポップパンクのイメージから変化しましたよね。

ユナ:どこか懐かしさも感じるけど、ちょっと今風も入ってて、絶妙なバランスで出来上がってるなっていうのがあって。刺激的で参考になるなっていう印象で、「なんだこれ?」っていうモチベーションの上がり方(笑)。

Hard Times
Paramore​​​​​​​


―じゃあ最後、ユウキさんお願いします。いきなりド名曲(笑)。

ユウキ:
Abbaは完成されてるよね?名曲中の名曲、安定のいつでもモチベーション上がる曲、いつ聴いてもいいみたいな。どんなテンションでも名曲だから上がるしかない曲(笑)。

Dancing Queen
ABBA
​​​​​​​

マナ:豊かだよね。

―いつどんな時でもハッピーになれる曲って一つの目標だったりしますか?

マナ:うん。もうどんな時でもハッピーになれたら最高だよね?包んでくれるよね、色々。優しいんだよね?お母さんって感じ。

ユウキ:幸せで守ってくれる感じ。すごいよね?そういうアーティストになりたい。

―Toploaderの「Dancing in the moonlight」もグッときますね。

ユウキ:Toploaderはこの曲しか聴かない(笑)。夜な感じもするしちょっと切ない感じもするけど、ちゃんとハッピーが続いてる、ブチ上げるウェーイ!って感じじゃないハッピーさがすごい心地よくて。これも夜に聴いて、なんか気持ちよく寝れるし。なんかちょうどいい温度って感じの曲ですごい好き。​​​​​​​

Dancing in the Moonlight
Toploader​​​​​​​


―打って変わってThe Ting Tingsは?

ユウキ:The Ting Tingsはポジティヴ・バカって感じで。ちゃんとキャッチーだしハッピーなんだけど、ハッピーな上で音もチープなところがすごい好き。なんかおもちゃみたいっていうか、バンドバンドし過ぎないっていうか、ちょうどよく抜けてる感じが面白いし可愛い。​​​​​​​

Great DJ
The Ting Tings​​​​​​​


―お互いの選曲を見ていかがでしたか?

マナ:みんな好きだもんね?

ユウキ:よく車でかかってる、共有されている(笑)。

―納得しました(笑)。そしてアルバムは10月後半なんですが、リリースされてからさらにどういう動きをしたいですか?

マナ:CHAIの名前だけ知ってくれた人もたくさん出てきてると思うから、このアルバムでちゃんと音楽として聴いてもらって、もっとCHAIがやばいってこと広めてきたい。それに、こういうハッピーでおもしろい意思を持ってるバンドなんだって、この『PINK』を聴いてもらえたら知ってもらえると思うなぁ。​​​​​​​

 

CHAI(1)

 

 

NEW RELEASE

CHAI『PINK』
2017.10.25(水)Release
mysoundで試聴

 

PROFILE​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

ミラクル双子のマナ・カナに、ユウキとユナの男前な最強のリズム隊で編成された4人組、『NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド』、それがCHAI。誰もがやりたかった音楽を全く無自覚にやってしまった感満載という非常にタチの悪いバンドで、2016年の春以降、突然いろんな人が「CHAIヤバい」と韻を踏みながら口にし始め、ある日突然ノンプロモーションなのにSpotify UKチャートTOP50に代表曲『ぎゃらんぶー』が突如ランクイン! (※最高位36位)。2017年SXSW出演と初の全米8都市ツアーも大成功におさめ、CHAIのヤバさがすべて詰め込まれた2nd EP「ほめごろシリーズ」をリリースするとiTunes AlternativeランキングではTOP10にランクイン。10/25には期待値が最高潮の初のフルアルバム「PINK」をリリースし、11月からはなにをしでかすか全くわからない初の東名阪ワンマンを含む8都市のツアーも敢行!その常軌を逸したライブパフォーマンスを観てしまった全バンドマンがアホらしくなってバンド解散ブームすら起こりかねないほど、彼女たちに触れた君の2017年度衝撃値ナンバーワンは間違いなく『NEOかわいいバンド』、CHAIだよ!

mysound CHAIの配信楽曲一覧

 

LIVE

■CHAI 1st Album『PINK』発売記念 <やっぱり育ちたいトゥアー>
日程:2017年11月18日(土)
会場:名古屋CLUB ROCK’N’ROLL
時間:OPEN 18:00 /START 18:30
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
※ワンマン

日程:2017年11月19日(日)
会場:心斎橋LIVE HOUSE Pangea
間:OPEN 18:00 /START 18:30
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
※ワンマン

日程:2017年11月23日(木)
会場:渋谷WWW
時間:OPEN 18:30/START 18:30
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
※ワンマン

日程:2017年11月30日(木)
会場:札幌COLONY
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
w/2, The Floor

日程:2017年12月03日(日)
会場:仙台enn2nd
時間:OPEN 18:00/START 18:30
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
w/ソンソン弁当箱, パノラマパナマタウン, MONO NO AWARE

日程:2017年12月08日(金)
会場:香川高松DIME
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
w/ パノラマパナマタウン, プププランド, Helsinki Lambda Club, HAPPFAT(DJ)

日程:2017年12月10日(日)
会場:福岡DRUM SON
時間:OPEN 18:30/START 18:30
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
w/ 黒猫チェルシー, パノラマパナマタウン, Helsinki Lambda Club

日程:2017年12月11日(月)
会場:広島Cave-Be
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:ADV ¥3,000/DOOR ¥3,500
w/ 黒猫チェルシー, パノラマパナマタウン, 南風とクジラ


詳細はオフィシャルサイトで
http://chai-band.com/live


Interview&Text:石角 友香
Photo:山口 真由子