買ったその日に弾けちゃう!アコースティックギターはじめの一歩 -後編-【Go!Go! GUITAR プレイバック】

念願のギターを手に入れてみたものの、何から手をつけていいのか戸惑っていませんか?この講座では、ギターを買ったばかりのみんなのために、いちばん最初に知っておいてほしい項目にしぼってレクチャーしていきます。これからギターをはじめる人だけではなく、多少は経験があるという読者も、この機会に基本のキホンを見直してみましょう。
解説/竹内一弘
アコースティックギターは、コードをかき鳴らしながら伴奏をするスタイルが基本です。そのためにも、まずはコードを押さえられるようにしましょう。コードとは、複数の弦を同時に鳴らして綺麗なハーモニーを奏でるものです。コードには名前と型(フォーム)があります。ここでは、特に基本となる3つのコードとダイアグラムの読み方を覚えましょう。
Gコードは図1左側のように押さえます。指の指定を守ってGを押さえてみましょう。次はCとDのコードです。ゆっくりでよいのでダイアグラムを見ながら間違わないように押さえてください。C、Dの6弦のような不要な弦の音を鳴らさないことをミュートといいますが、このミュートが難しいかもしれませんね。ここでのミュートのポイントは、6弦側からはみ出ている親指を6弦に被せて、音が鳴らないようにします(Ph1)。

▲Dコードを押さえている状態。親指は6弦上にありミュートしている。

☑️ セルフチェック
G、C、Dのコードが押さえられる
CとDのコードで低音弦を左手親指でミュートしている
アコースティックギターでよく使われるのがストロークという弾き方です。ピックを持った右手を上下に振って、弦をかき鳴らす方法ですね。ストロークの方法は、まず肘を支点として腕を上下に振り、少しだけスナップを効かせる感じです(図2)。弦を思い切りかき鳴らすのではなく、軽い力で、そしてピックの先端だけを弦にあてるようにしましょう。
ストロークには上から下へ腕を振り下ろすダウンストロークと、下から上へ腕を振り上げるアップストロークがあります(図3)。図4でダウンストロークとアップストロークの表記を確認したら、早速、ストロークの基本パターンでコードを鳴らしてみましょう。
EX-1の読み方を解説します。4拍子のリズムを刻むので「1、2、3、4、1、2、3、4…」と頭で数えながら、そのカウントに合わせてダウンストロークで弾きましょう。最初はコードチェンジが難しいですが、ゆっくりとしたテンポで慌てずに弾くことからはじめれば、次第にコツがわかってきます。
次はEX-2でダウンとアップを交互に弾く練習をしましょう。このリズムパターンは「1と2と3と4と…」と、このようにカウントして、4拍子を半分の細かさにします。そして、「と」にあたる部分をアップストロークで弾きます。このように腕を上下に振りながら弦をかき鳴らすことがストロークの基本です。
コードチェンジがより一層難しくなりますが、コードを押さえ替える直前の音は多少音が途切れても問題ありません。次のコードを綺麗に鳴らすことを優先して、安定したリズムでストロークすることを目標にしましょう。
☑️ セルフチェック
ストロークの動作ができる
アップストロークができる
ダウンストロークができる
ダウンとアップのストロークを交互に弾ける
メロディーを弾くときは1本の弦だけをピッキングします。狙った弦の上側にピックを置き、下へ向けてピックで弦をはじきます(図5)。TAB譜には左手で押さえる位置とリズムが書かれています。例えば、一番上の線に3とあれば、1弦3フレットを押さえます(図6)。最初のうちは狙った弦を弾くことが難しいので、EX-3で右手に弦の間隔を覚え込ませることからはじめましょう。
それでは単音メロディーに挑戦してみましょう(EX-4)。曲は日本人の心の曲「さくらさくら」です。
1小節目は中指で3弦2フレットを押さえてピッキングし、次に2弦開放(どこも押さえない)を弾きます。あとはTAB譜の通りに弾いてみましょう。左右の手のタイミングを合わせるのが難しいですが、10回、20回と練習しているうちにだんだん慣れてきます。
☑️ セルフチェック
狙った弦だけをピッキングできる
TAB譜の読み方が理解できた
TAB譜の通りに左手で押弦できる
左右の手のタイミングを合わせてメロディーが弾ける
(Go!Go! GUITAR 2018年2月号に掲載した内容を再編集したものです)
Edit:溝口元海