音楽と珈琲を楽しむ。珈琲専門店『Ambient Brew』で流れる“90年代Trip Hop”10曲

祐天寺で珈琲淹れてます、『Ambient Brew』店主のRuiです。毎日珈琲を淹れる時に自身のテンションで選曲する楽曲や店内の音楽を含め、個人的にエレクトロニカを好んで聴いてます。ここ最近は特に90sを意識的によく掘るようになりました。また、その中でワードとしても新鮮だったのが、現在はエレクトロニカに振り分けられてしまってる“Trip Hop”というジャンル。今回はそちらから、自身が生まれた90年代にリリースされた10曲をご紹介します。
※Trip Hop=ヒップホップから影響を受け発展した音楽のジャンル。

#1. Massive Atatck - Unfinished Sympathy

MVに名前を付けるなら洋物サザエさん。シューベルトの「Symphony(交響曲第7番)」をもじったかのようなTrip Hopを代表する曲なのでは。シャラ・ネルソンのソウルフルなボーカルと重厚でリズミカルなトラックが壮大で美しい。

 

​​​​​​♪Unfinished Sympathy
Massive Attack

 

 

#2. Portishead - Roads(Live)

全体的に暗いダウンビートに不思議と引き込まれて、何よりもボーカルのベスの多種多様な歌唱力が中毒性を増進させる。その中でもLiveでの「Roads」は暗さが一番際立ち哀愁のある曲。Badな瞬間に聴くと全てがどうでもよく思えてくるかも。

 

​​​​​♪Roads (Live)
Portishead

 

 

#3. Bjork - All Is Full Of Love(Live – Vespertine World Tour 2001)

“すべては愛に満ちている”。個人的にはそんなわけないと言いきかせながらも、この曲を毎回聴き終わる頃にはその切なさと美しさで覆される。変態映像作家クリス・カニンガムとのMVは衝撃的だが、見て聴いた方がより世界観に洗脳されるような気がして良し。個人的だが今年の<フジロック・フェスティバル>で見れるのが今一番の楽しみ。

 

 

#4. DJシャドウ - Midnight In A Perfect World

曲名の通り深夜に爆音で聴きたい曲。暗いけど踊れちゃう。なんといっても全てサンプリングによって作られるこの極太でダイナミックなドラムのビートとミニマルなメロディーとのバランスが何度も聴き続けたいと導かせる。ビート/サンプリング音楽の可能性を広げた革命的な作品。

 

​​​​​♪Midnight In A Perfect World

DJ Shadow

 

 

#5. Morcheeba - Trigger Hippie(Morslide Mix)

民族音楽調なイントロに始まりダウンビートとスカイの気怠そうでソウルフルなボーカルに静かに脱力する。女の子と部屋の中で手を広げてゆっくり踊れるくらいの夢に連れて行ってくれそう。現在は新たなプロジェクト、Skye and Rossとして活動しているよう。

 

​​​​​♪Trigger Hippie (Morslide Mix)

Morcheeba

 

 

#6. Air - Sexy Boy

テクノ、ポップ、ジャズと様々な要素をブレンドさせた独特な雰囲気のフランス出身デュオ。デビューアルバムに収録。浮遊感のあるボーカルとポップなトラックに近未来の大宇宙に飛んでしまいたくなる。アメリカ映画『恋のからさわぎ』のサウンドトラックに使用されている。

 

​​​​​​♪Sexy Boy

Air

 

 

#7. Lamb - Gorecki

Bjork、Portisheadに近い部分はあるけど、ルイーズの囁くようなボーカルはどこか優しく、歌詞も希望を唱えてるような気がする。この曲の出だしはピアノで始まり、徐々にダークなサウンドが重なっていくのがわかるが、中盤辺りから極端に攻撃的になるその瞬間、最後まで攻撃力を休めない部分がたまらない。

 

​​​​​​​​​​​​​♪Gorecki

Lamb

 

 

#8. Tricky - Black Steel

Massive Attackの前進バンドであるThe Wild Bunchに参加し、Massive AttackやPortisheadと並ぶTrip Hopを代表するアーティスト。Public Enemyの名曲をパンキッシュにカバーするのは衝撃的で、閉鎖性のあるTrip Hopの印象を大きく変えてくれたのでは。

 

​​​​​​​​​​​​​​♪Black Steel

Tricky

 

 

#9. Archive - Nothing Else

序盤の切なげなボーカルとメロディーが次第に重たいビートとかさなり、力強く盛大に鳴ったり、鳴らなかったりと情緒不安定さに引き込まれる。この曲が収録されているアルバム『londinium』の最後の曲の39秒後に隠しトラックがあるとか。現在はメンバーが大幅に増え、何人で活動してるのかは不明。

 

​​​​​​​​​​​​​​♪Nothing Else

Archive

 

 

#10. DJ Krush/DJ Shadow - Duality

Trip Hopの代表格として海外での評価から、世界的地位を勝ち取った日本のDJ Krushの3rd。前半のKrushの力強く怪しいビートから転換後のShadowは何をしてくれるのだろうかと緊張感を高め、終いにはShadowのストイックなビートにKrushのスクラッチが加わり9分ほどの超大作は感無量。

 

​​​​​​​​​​​​​​♪Duality

DJ KRUSH/DJシャドウ

 

 

どの年代にも通ずるものですが、個人的には90年代が現代への可能性を一番広げてくれたのではないかと思います。今回のプレイリストを店のメニューと絡めてのプレゼンを検討しましたが、まずは純粋に珈琲と音を楽しみにご来店いただけると嬉しいです。

 

SHOP INFORMATION

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Ambient Brew(アンビエント ブリュー)

〒153-0052 東京都目黒区祐天寺2-8-4
03-6303-4496
営業時間:12:00~24:00(L.O.23:30)
定休日:水曜日

<Instagram>
https://www.instagram.com/ambientbrew/

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