ギタリストが知っておくべき用語をすべてカバー! Go!Go! 音楽用語辞典 第9回 ふ・へ・ほ【Go!Go! GUITAR プレイバック】

 

日本語や英語、はたまたイタリア、ドイツ、ラテン語まで入り交じっている音楽用語。本来の意味や語源を知ることで君たちの音楽人生はより豊かになる! これは、ギタリスト、バンドマン目線で書き下ろした至極の音楽用語辞典である!


解説/平川理雄

は行

 

ファズ
ファルセット
フィードバック
フィードバックキャンセラー
フィーネ
フィルイン
フィンガリング
フェイク
フェイザー
フェードアウト
フェードイン
フェルマータ
フォルテ
フォルティッシモ
不協和(音)
ブースター
付点音符
ブームスタンド
ブラスバンド
ブラッシング
フラット
フランジャー
プリアンプ
フリジアンスケール
プリセット
ブリッジ
ブリッジミュート
プリングオフ
フルアコースティック
ブルーノート
フレーズ
フレット
フレットレスベース
ブレンド
分散和音
分数コード

 

平均律
平行調
音記号
ペグ
ヘッド
変則チューニング
ペンタトニックスケール

 

ボイシング
ボコーダー
ポジションマーク
ポット
ボディ
ボトルネック奏法
ボリューム
ボリュームペダル
ポリリズム
ポリ塗装
ホールトーンスケール
ホロウボディ

 


 


 

ファズ 

 ギター   エフェクター 
 

エフェクターの一種。ギターの原音が判明しなくなる程サウンドを大きく歪ませるもので、オーバードライブやディストーションでは得られない荒々しい歪みサウンドが特徴。

👉オーバードライブディストーション

 

ファルセット

 音楽用語   演奏指示 
 

裏声による歌唱法。地声とファルセットとのスムースな切り替えはボーカリストに求められる重要なテクニックの1つ。

 

フィードバック

 ギター   奏法 
 

ギター〜アンプ間で強制的にハウリングを発生させるテクニック。ギターのボディをギターアンプに向けると弦→ピックアップ→アンプ→スピーカーの間で無限の共振作用が働き、ロングサスティーンのハウリング音が鳴る。

👉ハウリング

 

フィードバックキャンセラー

 ギター   エフェクター 
 

アコースティック楽器は共振しやすいため、PAが入るような大きな会場では特定の周波数でのフィードバックが発生しやすい。その特定の周波数を検知してそこだけイコライザーでカットする機能(ノッチと呼ぶ)のこと。アコースティック用エフェクターやD.I.には付随しているものが多い。

 

フィーネ

 音楽用語   記譜 
 

終わり。「Fine」と表記。楽譜末尾だけでなく、楽譜の終わりからダカーポやダルセーニョで曲前半に戻りそこで終わる場合にも記載しておく。

 

フィルイン

 音楽用語   演奏指示 
 

メロディーの空白部分などを装飾する即興的なフレーズ。フィルと略称。通称オカズ。

 

フィンガリング

 ギター   奏法 
 

楽器を演奏する際の指の使い方。運指。流れるようなフィンガリングを行うためにはフレーズごとに運指計画を立てておくのが望ましい。

 

フェイク

 音楽用語   演奏指示 
 

メロディーを、その主要な雰囲気は壊さずに適度な装飾的変化を付けて演奏すること。メロディーフェイク。

 

フェイザー

 ギター   パーツ 
 

エフェクターの一種。周期的に位相を変化させることで独特の「シャオシャオ」としたうねりのあるサウンドを生み出す。その機械的構造はコーラスやフランジャーと同じものである。

 

フェードアウト

 音楽用語   演奏指示 
 

音量を徐々に下げて最終的に音を消すこと。フェードインの対語。CDなどでは曲の最後部分に機械的に使われることが多いが、生演奏でも行うことは不可能ではない。

 

フェードイン

 音楽用語   演奏指示 
 

音量を徐々に上げて規定の音量まで達することで曲の開始を曖昧にする手法。フェードアウトの対語。これも生演奏で行うことは不可能ではない。

 

フェルマータ

 音楽用語   記譜 
 

延長記号。「𝄐」と表記。この記号があれば拍子を停止し一定時間音を伸ばす。バンド曲での終止記号として使われる場合には、ドラムのフィルインで終了するパターンも多い。

 

フォルテ

 音楽用語   強弱 
 

強く。「f」と記譜。

 

フォルティッシモ

 音楽用語   強弱 
 

とても強く。「ƒƒ」と記譜。

 

不協和(音)

 音楽用語   理論・作編曲 
 

同時に響く複数の音の振動数比が複雑で協和していない状態。音楽で使われる協和音程・不協和音程という言葉は、聴いている者の印象とは関係なく(元を正せば関係あるのだが……)、3度や5度など=協和、増2度や減5度など=不協和などと、音程によって定義されている。

 

ブースター

 ギター   エフェクター 
 

エフェクターの一種で、信号レベルを上げることができる。それ以降のエフェクターやアンプに過大入力させることでエフェクターの効果やアンプでの歪みを増加させることができる。また、歪ませない程度に信号レベルを上げるタイプのものは特にクリーンブースターと呼ばれる。

 

付点音符

 音楽用語   記譜 
 

右側に点の付いた音符。元の音符に1/2の長さを足して演奏する。例えば4分音符(8分音符2つ分)を付点4分音符にすれば4分音符+8分音符(8分音符3つ分)の長さとなる。また、点が2つ付いた複付点音符は元の音符に1/2とさらにその半分(1/4)を足した長さとなる。例えば4分音符(16分音符4つ分)を複付点4分音符にすれば4分音符+8分音符+16分音符の長さとなる。休符も同様。

Go!Go! 音楽用語辞典_01

 

ブームスタンド 

 機材   録音・PA・ステージ 
 

マイクスタンドやシンバルスタンドに用いられるスタンドの一種で、スタンドの途中から角度を付けることができるタイプのもの。

 

ブラスバンド

 機材   録音・PA・ステージ 
 

当初は金管楽器(ブラス楽器)のみで編成された吹奏楽団として誕生したが、後に木管楽器や打楽器が加わる編成も誕生した。行進しながら演奏することができるので、マーチングバンドとも呼ばれる。

 

ブラッシング

 音楽用語   編成 
 

ギターで、右手や左手で全弦をミュートさせた状態で素早くくカッティングを行い、音程のないザクッとしたノイズを出す奏法。楽譜上では「×」で表記される。

👉カッティングミュート

 

フラット

 音楽用語   記譜 
 

変記号(♭)。音の高さを半音下げること。同じ小節内であればそれ以降の同じ高さの音は全て半音下げる(小節線を超えれば臨時記号は無効になる)。調号として使われる場合には五線譜の冒頭にまとめて記載され、「シミラレソドファ」の順に書き足していく。

👉シャープナチュラルダブルフラット臨時記号

 

フランジャー

 ギター   エフェクター 
 

エフェクターの一種。設定を強くすればジェット機が上昇下降する際に発する音のようなウネリ音を作り出し、設定が緩やかであればフェイザーやコーラスに近い音がする。

 

プリアンプ

 ギター   アンプ 
 

パワーアンプに信号を送る前段で、トーンやゲインのコントロールを行う装置。ギターアンプは一般的にプリアンプとパワーアンプが1つの筐体に収まり「ヘッドアンプ」を構成している。ベースではアンプに送る前にD.I.からPAへ信号が送られる現場も多いため、アンプのトーンコントロールがPAに反映されない。そのためペダルタイプのプリアンプをD.I.の前に接続する場合も多い。

 

フリジアンスケール

 音楽用語   コード・スケール 
 

グラレアヌスがその著「ドデカコルドン」で主張した教会旋法の1つ。「完全1度、短2度、短3度、完全4度、完全5度、短6度、短7度」の7音で構成され、特性音は第2音。

👉教会旋法


Go!Go! 音楽用語辞典_02

 

プリセット

 ギター   エフェクター 
 

エフェクターやキーボードの音色をあらかじめ設定しておくこと。また工場出荷時に設定されているサウンドのこと。これに対しユーザーが独自に設定した音色はユーザー設定として別に保存しておくことができる。

 

ブリッジ

 ギター   パーツ 
 

弦楽器においてナットと対を成して弦を張るための、ボディ表面に取り付けられたパーツ。

 

ブリッジミュート

 ギター   奏法 
 

ギターやベースで、ブリッジ部分を手のひら側面で押し付けた状態でピッキングし、サスティーンのないサウンドを出すテクニック。別称パームミュート。

 

プリングオフ

 ギター   奏法 
 

弦楽器の奏法の1つ。ある音を弾いた後、その指先を引っ掛けながら外すことで、既に押弦してある同弦上のより低い音を発音させるテクニック。楽譜上はスラーと「P」の記号で表記。ハンマリングオンと組み合わせて連続して行えばトリルとなる。

👉ハンマリングオントリル

Go!Go! 音楽用語辞典_03

 

フルアコースティック

 ギター   形状 
 

ギターのボディ形状の一種。アンプの使用を前提としたアコースティックギターという意味では、エレクトリックギターの範疇として認識される。アーチドトップの形状をとっているものが多い。元来アコースティックギターはマイクで集音するものだったのだが、電磁式ピックアップの登場以降は、あえて共振しにくいボディ材を採用し、ふくよかな音色のする楽器が作られるようになりこの呼称が登場した。通称フルアコ。

👉アコースティックギターアーチドトップ

 

ブルーノート

 音楽用語   コード・スケール 
 

ブルースやジャズで多用される、長音階の第3音、第5音、第7音をほぼ半音下げた音。メジャーキーにもかかわらず独特の暗いサウンドを特徴とする。厳密に言えば、例えば第3音は長3度と短3度の中間程度の音であるため、ギターでは短3度をわずかにチョーキングして音程を上げることで得られる。

 

フレーズ

 音楽用語   理論・作編曲 
 

メロディーの中で、ある地点から次の地点までと区切られたひとまとまりの音楽的単位。文章の句読点に相当する。

 

フレット

 ギター   パーツ 
 

弦楽器の指板上に半音刻みで取り付けられた金属片。フレットが付いていない楽器はフレットレス、付いていればフレッテッドと呼ぶ。

 

フレットレスベース

 他楽器 
 

エレクトリックベースからフレットを取り去ったもの。フラットワウンド弦を使用すればコントラバスのような丸い音色となり、ラウンドワウンド弦を使用すれば独特のミャオミャオとした音色となる。フレットがないため正確な音程を出すには演奏者の音感が必須だが、それさえ備わっていればフレッテッドベースよりも豊かな和声感を出すことができる。

 

ブレンド

 ギター   エフェクター 
 

エフェクターを使用する際、エフェクト音(ウェット)と原音(ドライ)の割合をコントロールするツマミ。すべてのエフェクターに備わっているわけではない。ブレンドの備わっていないエフェクターの場合でも、ブレンダーと呼ばれる分岐/統合ペダルを用いることでウェットとドライのブレンドは可能となる。

👉ドライ

 

分散和音

 音楽用語   コード・スケール 
 

和音を同時に鳴らすのではなく分散させて順次演奏すること。アルペジオ。

👉アルペジオ

 

分数コード

 音楽用語   コード・スケール 
 

コード表記の一種で、和音の最低音を指定する場合に用いられる。ギターのようなコード楽器単体で弾く場合は指定された分母音が最低音となるようにコードを押さえる。バンドにベーシストがいる場合には、ベーシストが最下音を弾き、コード楽器は通常の分子コードを弾くだけでよい。記譜者によってはオンコード表記を取っている。

👉オンコード

 


 

平均律 

 ギター   チューニング 
 

音律(チューニング)の一種。オクターブを均等に12半音に分割したものが十二平均律と呼ばれる。ギターのフレットは十二平均律によって打たれているが、ハーモニクス奏法で鳴らされる音は純正律であるため、響きにわずかな差が生じる。

👉純正律

 

平行調

 ギター   チューニング 
 

調号を同じくする長調と短調。GメジャーキーとEマイナーキーなど。

 

ヘ音記号

 音楽用語   音部 

五線譜上に置かれ、その音がヘ音(=F)であることを示す音部記号。低音部記号、Fクレフ。記号の2つの点が第4線(下から4本目の線)を挟んで書かれなければならない。ちなみにこの記号は「F」というアルファベットを意匠化したもの。

👉音部記号ト音記号

 

ペグ

 ギター   パーツ 
 

弦楽器の糸巻き。緻密なチューニングを行う部品であるため、取り付けネジの緩みやギヤのガタツキには注意したい。

 

ヘッド

 ギター   本体 
 

ギターやベースのネック先端部分にあり、チューニングを行うペグやナット、テンションバーなどが取り付けられている。強い張力を支えている部分であるため、楽器を誤って転倒させると割れてしまいやすいので注意。

 

変則チューニング

 ギター   チューニング 
 

ギターのチューニングの種類。ドロップチューニングやオープンチューニングなど、レギュラーチューニング以外のすべての変則的なチューニングを指す。

👉ドロップチューニングオープンチューニングレギュラーチューニング

Go!Go! 音楽用語辞典_04

ペンタトニックスケール

 音楽用語   コード・スケール 
 

1オクターブが5つの音で構成されている音階。民族音楽の中に多く聴かれる。メジャーペンタトニック、マイナーペンタトニック、平調子、ペロッグ、琉球音階など。

Go!Go! 音楽用語辞典_05

 


 

ボイシング 

 音楽用語   理論・作編曲 
 

コードを押さえる際の音の配置の方法。オープンボイシング、クローズボイシング、4WCL(4ウェイクローズボイシング)、ドロップ2など様々なパターンがある。ギターでは同じCコードでも押さえる場所が変わればボイシングも変わる。

 

ボコーダー

 機材   エフェクター 
 

エフェクターの一種。マイクで集音した人間の声を、キーボードなどで出力された音程に変換して出力できる。

 

ポジションマーク 

 ギター   パーツ 
 

ギターの指板やネック脇に埋め込まれた、ポジションを見つけやすくするための印。主に3、5、7、9、12、15、17、19フレットに付けられている。

 

ポット

 ギター   パーツ 
 

ギターやアンプのボリュームやトーンとして使われている可変抵抗ツマミのこと。コントロールノブ。ポテンショメータの略なので「ポッド」と呼ぶのは間違い。

👉コントロールノブ

 

ボディ

 ギター   パーツ 
 

弦楽器の胴の部分。ギターでは、空洞のものをアコースティックギター、空洞のないものをソリッドギターと大別できる。

 

ボトルネック奏法

 ギター   奏法 
 

ギター奏法の一種。スライド奏法やスライドギターとも呼ばれる。with Bottleneck(または with Slide bar)と表記。指で押さえる代わりにガラスや金属製の円筒状のスライドバーを使用し、弦の上を滑らせながら弾く。元々は瓶(ボトル)の首の部分を切って使用していたことからこの名前で呼ばれている。

👉スライドバー

 

ボリューム

 ギター   アンプ 
 

音量のこと。ギターアンプにはプリアンプに送る信号量を決定付けるゲイン(インプットボリューム)と、パワーアンプからスピーカーへ出力する信号量を決定付けるマスター(アウトプットボリューム)の2つが備わっていることが多い。

 

ボリュームペダル

 ギター   エフェクター 
 

ギターや電子機器の音量を足でコントロールするための道具。ギターでは、ボリュームを下げた状態でピッキングしてから音量を上げれば、アタック音の消えたいわゆる「バイオリン奏法」もできる。

 

ポリリズム 

 音楽用語   リズム 
 

複数の異なる拍子やリズムが同時に鳴らされたもの。複合拍子。ある一定の周期で異なる拍やリズムが一致することで独特のウネリが生まれる。

Go!Go! 音楽用語辞典_06

 

ポリ塗装 

 ギター   塗装 
 

ギターのボディやネックで使用される仕上げの一種。ポリウレタンまたはポリエステルによる塗装の総称。どちらも光沢があり、ラッカー塗装に比べて厚みがある。ポリエステルは乾燥が速く量産向き。ポリウレタンは重ね塗りをするため手間はかかるが、塗装膜を薄くすることができるのでラッカー塗装に似た音質も持つ。

👉ラッカー塗装オイルフィニッシュ

 

ホールトーンスケール 

 音楽用語   コード・スケール 
 

全音音階。オクターブを6つの全音で並べたスケールで、セブンスコードで使用されることが多い。

Go!Go! 音楽用語辞典_07

 

ホロウボディ 

 ギター   形状 
 

ギターのボディ形状の一種。中空構造を持ったボディの総称。アコースティックギター。ボディ内にセンターブロックと呼ばれる木片が詰められていればセミホロウ(セミアコースティック)となる。

👉セミアコースティックソリッドボディフルアコースティック

 

 TOPへ 


(Go!Go! GUITAR 2015年11月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海