ジャンルを超えて選曲!カッコ良いスラップベースを味わえる楽曲10選


バンドの屋台骨を支えるベース。リズムキープや低音のブーストという役回りが多く、ギターやドラムに比べるとやや派手さに欠ける楽器かもしれませんが、そんなベースの華ともいえる奏法がスラップでしょう。ロックやファンク、フュージョンからアニソンまで、カッコ良いスラップを味わえる楽曲をご用意しました。

#1. Red Hot Chili Peppers - ハイヤー・グラウンド

ロックのスラップ奏法といえば、やっぱりこのバンド!

スラップ奏法といえば、やっぱりレッチリ! やっぱりフリー! ファンキーなミクスチャーナンバーに名曲多数で、カッコ良いスラップを堪能できる代表曲が沢山ありますが、個人的にはやっぱりこの曲。出だしから爆発するチョッパーベースの激音に始まり、パンキッシュに駆け抜けていくアウトロまで、スティーヴィー・ワンダーの原曲を激烈なハイテンションでカバー。特に、ギターのカッティングをチョッパーベースに置き換えたイントロのインパクトは絶大で、ユーモアとロックのダイナミズムを同時に楽しめます。

ハイヤー・グラウンド
Red Hot Chili Peppers

#2. 311 - Come Original

5弦ベースを駆使したパワフルなスラップは高揚感抜群!

こちらも人気のミクスチャーロックバンドによるナンバー。この人たちの場合は、多弦ベースをボトムに据えた音作りに大きな特徴があります。とにかくベース音が太くて力強い。スラップ演奏を行う際も然りで、彼らの代表曲であるこの曲では、極太なチョッパーベースが問答無用でリスナーに高揚感を与えてくれます。ゴリゴリに跳ねるベース音はロックファンならば必聴。パンク、レゲエ、ヒップホップ・・・と何でもアリなバンドですが、低音が常にシッカリしているからどんな曲をやってもブレがない。素晴らしいです。

Come Original
311

#3. RIZE - カミナリ

スラップによるイントロがひたすらカッコ良い! RIZEのメジャーデビュー曲


「ロック+ヒップホップ」の衝撃を当時のティーンエイジャーに教えてくれたのがDragon Ashだとするならば、その快楽性を更に推し進めて提示してくれたのがこのバンドだと思います。ベースが跳ね回るイントロからして猛烈に中毒性高めな本曲で、スラップのワクワク感を知った方も多いのでは? 当時のベーシストは名プレイヤーとして知られるTOKIEさん。ビジュアル面にも恵まれた彼女が全身でベースを叩きまくるMVもインパクト抜群でした。

♪カミナリ
RIZE

#4. 岡村靖幸 - ビバナミダ

打ち込みのリズムとスラップベースの生演奏の華麗な融合!

歌って踊れるエンターテイナー、岡村ちゃんが2013年10月にリリースしたシングル曲。ファンキーかつスペーシーで究極的にダンサンブルな1曲です。特にユニークなのがリズムで、打ち込みの低音とチョッパー演奏がバキバキと鳴り響く生ベースを併用。電子音とスラップベースの融合という新鮮なアイデアが、熱っぽくもスタイリッシュな官能性を生み出しています。とことんポップでありつつも、そのパワフルな低音の魅力に思わずメロメロに。岡村ちゃんの鬼才っぷりがフル搭載された名曲です。

ビバナミダ
岡村靖幸

 

#5. MICHI - Checkmate!?

ラテンのエッセンスとスラップが特徴のアニソン!

「スラップベースを印象的に使ったアニソン」といえば、恐らく、多くのアニメファンが「もってけ!セーラーふく」を挙げることかと思いますが、近年の曲で特にプッシュしたいのがこの曲。新進気鋭のアニソンシンガーによる1曲で、「もってけ!セーラーふく」がミクスチャーロックならば、こちらはラテンのフレーバーを加えた情熱的なメロディをノリノリのスラップが躍動させるポップスナンバー。透明感のあるボーカルや流麗なストリングスのレイアウトも完璧で、とても完成度の高いアニソンです。

Checkmate!?
MICHI

#6. Level 42 - Lessons In Love

高速スラップ奏法がとにかく凄い!ポップなメロディにも注目!

トンデモないスピードでスラップ奏法を行うマーク・キング率いるLevel 42からは、この曲を。複雑な運指を超高速で繰り返すことで、パーカッシブなニュアンスを加味した独特のサウンドはベーシストならずとも必聴。ロックやファンクにおけるアッパーなサウンドとも異なる独自のスラップを聴くことができます。とはいえ、テクニカルなベース音だけでなく、メロディと歌が抜群に良いのも本曲の凄いところ。フュージョンの名曲であると同時に、ポップな80'sヒットとしてもオススメです。

Lessons In Love
Level 42

 

#7. Bootsy Collins - Stretchin' Out (In A Rubber Band)

演奏も然ることながら特異なビジュアルでも魅せるスラップ!

ベースのテクも凄いが、ファッションが凄い!ついでにベースの形も凄い!と、音楽性も然ることながら、ビジュアルでも強烈な印象を残すブーツィー・コリンズ。この曲では、ファンクのお手本とでもいうべき黒くてノリの良いスラップベースを聴かせてくれます。躍動感のあるベースに絡むカウベルと金管楽器の音色がリズムを更に盛り立て、そこにねちっこい声質のボーカルが乗る。一度聴いたら耳から離れなくなるベースラインのキャッチーさもお見事!

Stretchin' Out (In A Rubber Band)
Bootsy Collins​​​​​​​​​​​​​​

#8. Sly & The Family Stone - Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)

スラップベースの源流の一つです!

スラップ奏法の創始者の一人として挙げられるラリー・グラハム在籍時のスライの楽曲。近年のミクスチャー的なロックミュージックで聴くことができるスラップベースのアタック感に比べると非常にシンプルな印象を受けますが、それでもウネリまくる低音には迫力があり、若いロックファンが聴いても新鮮な感動があるかと思います。ちなみに、こちらの曲はアルバムバージョンでは、ほぼ別物といえる改変が加えられています。のたうつようなベースが聴きたい方はそちらも是非。

Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin) (single master)
Sly & The Family Stone​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

#9. マーカス・ミラー - パンサー

超テクニカルなプレイに引き込まれる1曲!

フィンガーピッキングとスラップを使い分けながら、リズム楽器としては勿論のこと、パーカッシブなサウンドからメロディまでをも自由自在に作り出す。凄腕ベースプレイヤーの技量をタップリと味わうことができる1曲。時に跳ねるように、時にザクザクと音を刻むように、次々にニュアンスを変えながら進行する構成が圧倒的。フュージョンのスタンダードナンバーですが、ある意味ではポップスの歌ものよりも雄弁で、ベースが思いっきり“歌って”います。

パンサー
マーカス・ミラー​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

#10. カシオペア - ドミノ・ライン

ジャパニーズフュージョンの代表格によるライブ音源!

美しいメロディの中で、櫻井哲夫さんのスーパープレイが炸裂するライブ音源。曲の前半で披露されるベースソロでは、スラップ奏法を駆使した名演を聴くことができます。緻密ながらも豪快なスラップで構築されるサウンドは聴きごたえ抜群。他メンバーの演奏も熱量と技巧を巧みなバランスで届けてくれ、これぞライブバージョンの醍醐味! と言いたくなるテンションが真空パックされています。

ドミノ・ライン

カシオペア​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​

​​​​​​​​​​​​​​
​​​​​​​ジャンルを超えたスラップはいかがでしたでしょうか。ボーカルやギター、ドラムと比べるとやはり地味と言わざるを得ないベースですが、こんなにもスラップ奏法というカッコ良い演出ができるのがベースでもあります。このプレイリストを聴いて少しでもベースの魅力を知ってくれればと思います。