Don't think, play! 鳴らすぜ!パワーコード兄貴【Go!Go! GUITAR プレイバック】


ロックギタリストたちの頼れる相棒、それが“パワーコード”だ! この特集ではパワーコード兄貴を招き、“オトコ気”たっぷりなパワーコードフレーズを伝授してもらった! 誰もが羨むパワーコードを会得しろ!

パワ兄's Profile
“パワーコードと書いて漢と読むのが俺のスタンダード”が口癖の頼れる兄貴(趣味は筋トレ)。プロテインを飲み過ぎるとお腹を下すという繊細な一面も持つ。

 >デモプレイ動画はコチラ!  

パワーコード兄貴(1)

コードというのは“ ルート(1度)”と呼ばれる音を土台に、3度と5度の音を加えた3つの音から構成されている。この3度の音がメジャー(明るい)/ マイナー(暗い)といったコードの響きを左右しているが、パワーコードはこの3度の音を省略しているのだ。そのため、よりストレートに響くというわけだ! わかったかな!? ウホッ!

 

パワーコード兄貴(2)

 

パワーコード兄貴(3)

 

▲Cコードを分解すると、ド(1度)/ミ(3度)/ソ(5度)という3つの音から構成されている。

 

パワーコード兄貴(4)

 

▲Cのパワーコードでは、ミ(3度)の音を抜いたド(1度)とソ(5度)のみで構成されている。

 

パワーコード兄貴(5)

 

パワーコード兄貴(6)

▲人差指1本だけで押さえられる、もっともイージーなパワーコード。押さえた弦のひとつ隣の開放弦と一緒に鳴らすのがポイント。強くピッキングすると開放弦がビビって(弦が振動しすぎる)しまうので、適度な力加減で弾くといいだろう。


弾く弦は2本だけ!

パワーコード兄貴(9)

パワーコード兄貴(9)

▲E(写真1枚目)は5弦2フレットを人差指で押さえ、6弦開放とともに鳴らす。A(写真2枚目)は4弦2フレットを人差指で押さえ、5弦開放とともに鳴らそう。

 

パワーコード兄貴(7)

▲パワーコードと言えば、この形を思い浮かべる人が多いはず。人差指と薬指の2本で押さえるパターンは、このフォームのままポジション移動すればあらゆるパワーコードに対応することができる。もちろん、フレット寄りを押さえることもお忘れなく!


人差指と薬指で押さえるのが基本!

パワーコード兄貴(10)

パワーコード兄貴(11)

▲G(写真1枚目)は6弦3フレットを人差指で押さえ、薬指で5弦5フレットを押さえる。Cコード(写真2枚目)は5弦3フレットを人差指で押さえ、薬指で4弦5フレットを押さえる。

 


 

パワーコード兄貴(12)

 

1本指のパワーコードの場合

パワーコード兄貴(13)

▲1本の指で押さえるAのパワーコードの場合、5弦開放は鳴らすが6弦開放は鳴らさない。そのため、親指で6弦に軽く触れて、音が鳴らないようミュートしてあげよう。

 

パワーコード兄貴(14)

▲人差指から下の弦(Aなら1〜3弦、Eなら1〜4弦)も鳴らしてはいけないため、人差指の腹部分で軽く触れてミュート。人差指は立てずに、やや寝かすようにして押さえよう。

 

2本指のパワーコードの場合

パワーコード兄貴(15)

▲1本指のパワーコードと同様、人差指は少し寝かせ気味にして押さえ、押さえた弦よりも下の弦(写真では1〜4弦)に腹部分で軽く触れてミュート。

 

パワーコード兄貴(16)

▲5弦と4弦を押さえるパワーコードの場合、6弦の音は鳴らしてはならない。そこで、人差指の指先で6弦に軽く触れて、音が出ないようミュートしてあげる必要がある。

 

パワーコード兄貴(17)

パワーコードの押さえ方を学んだ諸君、今すぐにかき鳴らしたいだろうが、まぁ待てと。2本の弦を鳴らすということは、言い換えれば“ それ以外の4本の弦” の音は鳴らしてはいけないということ。そのために必要なのがミュート(消音)と呼ばれるテクだ。音を鳴らす行為と、音を鳴らさない行為が共存するのがパワーコードってわけだな!

 


 

パワーコード兄貴(18)

 

パワーコード兄貴(19)

▲EコードとAコードのみの激シンプルなフレーズ。1小節目は2分音符、2〜3小節目は4分音符、4小節目は8分音符と徐々に音符が細かくなっていく。ピッキングは、全弦を狙って弾くのではなく、鳴らすべき弦(譜例は低音弦)の周辺を狙って弾くようにしよう。

 

ピックの持ち方も重要

パワーコード兄貴(20)

▲ピックを深く持ちすぎると、弦へのアタックが過剰に強くなってしまうので注意。

 

弦の引っ掛かりに注意

パワーコード兄貴(21)

▲ピックを弦に深く当ててしまうと理想的な響きは得られない。写真くらいの深さが理想的。

 

パワーコード兄貴(22)

お前らお待たせ! いよいよパワーコードを鳴らしちゃおうぜ☆ まずは1コードでいい。そのほとばしる思いを右手に込めてほしい。しかし、ただ力任せに弾けばいいというわけじゃない。右手にも気を遣うのが真の“パワーコーダー” というものだ!

 


 

パワーコード兄貴(23)

小指は扱いにくいけどそのぶんメリットもある!

お前ら、パワーコードは人差指と“ 薬指”で押さえないといけない、そんな先入観に囚われていないか? 実は押さえ方のバリエーションとして、人差指と“ 小指” で押さえるパターンも存在するのだ。メリットとして、ローポジションや立って押さえたときに弦を押さえやすい。俺も実は“ 小指派” だ。ウッッホ!

人差指+小指のパワーコード

パワーコード兄貴(24)
▲人差指と小指だと指の間隔が広いため、無理のないフォームで押さえることができる。

 

ロックンロールバッキング

パワーコード兄貴(25)

▲ロックンロールやブルースで多用されるバッキング。小指を用いるため、5度の音は中 or 薬指で押さえよう。

 


 

パワーコード兄貴(26)

 

パワーコード兄貴(27)

▲1本指のパワーコードから2本指のパワーコードへと移行する入門フレーズ。2〜4小節目は2フレットずつ移動するので、左手のフォームが崩れないようキープしながら移動させよう。慣れてきたら8分で刻んでもいいだろう。

 

パワーコード兄貴(28)

お前ら、ここからがいよいよ本番だ。まずは、もっともシンプルなダウンのみで弾くパワーコードだ。この“ダウンのみ” というのがミソで、ダウンで弾くことで力強さが生まれるってわけだ。速いBPMに対してどこまでダウンのみで弾き切れるか…“ 漢” なら限界まで挑戦するよな? ウホホッ!

 

 POINT 1  左手の平行移動に注意☆

Gのパワーコードから

パワーコード兄貴(29)

矢印.png

Aのパワーコードへ!

パワーコード兄貴(30)

▲Gのパワーコードは、人差指で6弦3フレット、薬指で5弦5フレットを押弦。Aのパワーコードはそのまま2フレット移動。人差指で6弦5フレット、薬指で5弦7フレットを押弦。移動するときは左手を完全に弦から離さずに、弦に触れた状態で移動させよう。

 

 POINT 2  右手フォームはこうっ!

ピッキングを安定させよ!

パワーコード兄貴(31)

▲ピッキングする際は、前腕の内側をボディに当てて弾くと、ピッキング動作や角度を一定に保つことができる。

 


 

パワーコード兄貴(32)

 

パワーコード兄貴(37)

▲繰り返し弾くだけでメロディーが湧いてきそうなキャッチーなフレーズ。EやCコードのように5弦ルートの場合は、6弦が鳴ってしまわないようミュートに気をつけよう。ちなみに、このまま薬指を離すとオクターブ奏法というテクニックになるぞ。

 

パワーコード兄貴(36)

お前ら、より“通”なパワーコードの押さえ方を教えてやろう…。それが、ルート音(人差指)のオクターブ上の音を加えたパワーコードだ。わかりやすく言うと、薬指の上の弦に小指を加えたパターンだな。どうだろう、2本指のパワーコードに比べてより重厚で上品な響きになっただろ? このようにパワーコードには2種類の押さえ方があるから、状況に応じて使い分けられればお前も立派なパワーコードの達人“パワ達”だ!

 

オクターブ上を加えたパワーコードの押さえ方とメリットとは!?

パワーコード兄貴(33)

パワーコード兄貴(34)

▲Eのパワーコードを3本指で押さえた場合。人差指と薬指に加え、小指で3弦9フレットを押さえている。この小指はルート音(人差指の5弦7フレット)のオクターブ上の音に当たり、この音を加えることで音に厚みを増すことができる。

 

5弦ルートパワーコードのミュート

パワーコード兄貴(35)

▲5弦ルートのパワーコードの場合、人差指の指先に加え、中指でも6弦に触れておくとより完璧なミュートが行える。

 


 

パワーコード兄貴(38)

 

パワーコード兄貴(42)

▲ハイボールと唐揚げが合うように、パワーコードとブリッジミュートの相性は抜群だ。1〜4小節目はずっとブリッジミュートをかけて弾くが、5〜8小節目はブリッジミュートのオン/オフが登場。ロックの常套テクなのでしっかりモノにしよう!

 

パワーコード兄貴(43)

お前ら、パワーコードともっとも相性がいいテクがブリッジミュートであることは知っているよな…? ブリッジミュートとは右手側面で弦をミュートした状態で弾くことで、“ ズクズク” という心地良い低音を出すことができるテクだ。必ず歪ませた音色で弾くように! 高速ダウンピッキングで弾けば弾くほど羨望の眼差しで見られるぞ。モテチャンス到来! ん〜ジャスティス!

 

ブリッジミュートの方法

パワーコード兄貴(39)

▲右手側面をブリッジ付近に当てて弾くことで、「ズンズン」という音色を出すことができる。

 

ヘッド側から見たらこう!

パワーコード兄貴(40)

▲ギターによって多少位置は異なる。右手を当てる位置、強さによってニュアンスが変わるのでレッツトライ!

 

ブリッジに右手側面を当てよう

パワーコード兄貴(41)

▲目線から。ブリッジミュートは音を歪ませて弾いたほうが低音域が強調されるので効果的だ。

 


 

パワーコード兄貴(44)

 

パワーコード兄貴(45)

▲レギュラーでは6弦はEだが、ドロップDでは文字通り6弦を1音下げた「D」に合わせる。ヘヴィな音色が味わえる!

 

パワーコード兄貴(48)

お前ら、ドロップDは低音域にかなり迫力が増すため、ヘヴィ系の音楽やリフを鳴らしたい奴は即試してみてほしい。6弦ルートのパワーコードが指1本で押さえられるのも大きなメリットだ。ただし注意点もある。音を下げることによって弦のテンション(張力)も落ちるため、細いゲージの弦を張っている人は充分なサステイン(音の伸び)が得られない。そういう場合は、あえてあまり強くピッキングしないことだな! ウッホウッホ!

 

GのパワーコードをドロップDで弾く場合

パワーコード兄貴(46)

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パワーコード兄貴(47)

▲写真1枚目が通常のGコード、写真2枚目がドロップDによるGコード。6弦が1音下がるため、パワーコードが指1本で押さえられる。

 


 

パワーコード兄貴(49)

「MAXIMUM OVERDRIVE」
Hi-STANDARD
アルバム『GROWING UP』収録
95年作品

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▲イントロのスピーディにポジションが変わるパワーコードがクール! 的確なフォームキープが要求されるので練習曲としてバッチリだ!

 

「アメリカン・イディオット」
グリーン・デイ
アルバム『アメリカン・イディオット』収録
04年作品

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▲シンプルなパワーコードで、ここまでメロディアスなフレーズが作れる彼らのメディーセンスに脱帽! ライブ映え必死の名曲だ!

 

「ジターバグ」
ELLEGARDEN
アルバム『BRING YOUR BOARD!!』収録
03年作品

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▲これもイントロからパワーコード&ボーカルの見せ場が! ツインギターの見せ方も参考になるはずだ!

 

 


 

Edit:溝口元海