ワンランク上の弾き語りストになりたい!大石昌良のおしゃべりアコギ VOL.6 弾き語り《前編》【Go!Go! GUITAR プレイバック】


バンドSound Scheduleの他、アニメ主題歌やアーティストへの楽曲提供など、音楽クリエイターとしても大活躍中の大石昌良による、ワンランク上の弾き語りストのための連載!第6回目は、ストローク/アルペジオの基本動作を伝授してもらったぞ!

大石昌良からのメッセージはコチラ >>

大石昌良のおしゃべりアコギ(0)

「弾き語りをちゃんと始めたのは、バンドが解散してソロでやっていこうというとき。最初はジャカジャカかき鳴らしながら歌ってたんですけど、ドラムとベースがいたらいいのに…ってファンの方が肩を落として帰るのがわかるんですよね。それが原動力になって、ベースもドラムもアンサンブルもアコギ1本で奏でる今のスタイルになりました。アコギ1本でどれだけお客さんを楽しませられるか、という気持ちがずっとあります」(大石)

 

大石昌良のおしゃべりアコギ(2)

ここでは、長年のキャリアで培った“ライブの成功術”を伝授! “ライブを成功させるコツ”というテーマを大きく超えて、ギタリストはもちろん新社会人(?)にもタメになる、処世術に通じるアドバイスが満載!

1 自分の指のHPを知ろう
弾き語りライブでは安全第一が非常に大事!
「自分の中で掲げていることがあって、それは安全第一(笑)。指弾きが多いのもあるんですけど、指をケガしてしまうとプレイに支障が出てしまう。練習もそうだし、ケガしてしまったら終わりなので、ケガをしない余裕を持った時間配分で当日のリハーサルや本番を迎えることが大事。ここまでやったら指の疲労度がマックスだなとか、あらかじめフィジカル面を把握しておくのは大事なんです」(大石)

2 楽屋番長になれ!
楽屋の空気をつかむことって意外と大事なんです
「楽屋での佇まいからライブは始まっていると僕は思っていて。楽屋の精神状態をステージに引きずることって往往にしてあるので、楽屋で共演者の心をつかんでさらにいいライブをすると、次のライブも誘われやすくなるし道が開けることってたくさんあると思います。みんなで一緒にイベントを作っていくとか、そういう風に思えているときのほうが気持ちのいいイベントになることが多いんです」(大石)

3 弾きやすい楽器選び
音色と同じくらい楽器選びや弦高は大事

「2~3時間弾き語りライブをする中で、指が疲れないギターとか弦高はプライオリティ高く考えています。ある時期からヴィンテージギターをステージで使わなくなったんですけど、それは歴史のぶんクセがついちゃって、そのクセに指を合わせなきゃいけないから。僕はヤマハを使っていますけど、日本人の手を計算して作られているので、国産ブランドを使うことは理にかなっているんです」(大石)

4 下調べを怠るべからず
どの年齢でもチャレンジャー精神を持って真摯であれ

「イベントだったら、対バン相手とかその土地のことを下調べします。礼儀として、下調べをして一番ライブをしやすいプランを立ててから臨むことを考えています。仮に不完全燃焼なライブでも、準備をしたかどうかで後悔の強さが全然違うんです。その積み重ねが集客やフォロワーにつながると思うので、どの歳になっても常に足元を見ながら、チャレンジャー精神を持って真摯であることが一番の武器になると思います」(大石)

 

大石昌良のおしゃべりアコギ(2)

ストローク/アルペジオにおける基本フォームと動作をチェック! 彼は指弾きがメインなので、主に指弾きによる方法を解説。自爪で弾く際は、彼も愛用しているグラスネイルで爪を補強するのがオススメ。VOL.1で紹介しているのでぜひ参考にしよう!

●ストローク編

ピックでのダウンストローク

大石昌良のおしゃべりアコギ(3)

矢印.png

大石昌良のおしゃべりアコギ(4)

▲ダウンストロークの動作。彼はギターがこれ以上鳴らないというピークポイントの見極めを一番に考えており、ちょっと力を弱める引き算の美学を意識してピッキングしている

 

フィンガーストローク

大石昌良のおしゃべりアコギ(5)

 

大石昌良のおしゃべりアコギ(6)

▲アップストロークは人差指の爪の裏で弾く。動作は素早くだが、親指を添えては弾かない。彼のプレイでは使用頻度は低い。まずはグラスネイルで爪を補強しよう!

 POINT 
ピッキングポイントで音を変えよう

大石昌良のおしゃべりアコギ(7)

大石昌良のおしゃべりアコギ(8)

▲サドル寄りで弾くほど輪郭がくっきりと聴こえる(左)。指板に近い場所で弾いたほうがマイルドなトーンになるので、バラードなどではあえて指板寄りで弾くことも(右)。

 COMMENT 
ストロークは8 割くらいの力が一番ちょうどいいパワー感
「弦を叩くようにピッキングする方がいらっしゃって、それはそれでひとつ奏法としてアリなんですけど、弦がビビっちゃったり鳴り切っていなかったり、それはもう弦楽器じゃなくて“ 針金が揺れている音” って思っちゃうことがあります。俺のギターを聴いてくれ!とか、自己顕示欲が強くなればなるほどピッキングって強くなりがちなんですけど、その気持ちの8 割くらいの力加減が一番ちょうどいいパワー感なんです。生音もピックアップシステムを通してもそうなんですけど、美味しい部分が出るピークポイントって意外と低いんです。まずは“ いいトーンを出す” ことに終始したほうが、上達への近道かなと思います。ギタリストで活躍されている人は、だいたいストロークが弱いというか柔らかいです」(大石)

●アルペジオ編

右手のフォーム

大石昌良のおしゃべりアコギ(9)大石昌良のおしゃべりアコギ(10)

▲右手はどこにも触れず空中にある状態。不安定に見えるが、慣れれば複雑な右手の動きやストロークへの移行にもスムーズに対応できる。肘下あたりをボディに当てて安定させている。​​​​​​​

ベース音の弾き方(親指)

大石昌良のおしゃべりアコギ(11)

矢印.png

大石昌良のおしゃべりアコギ(12)

▲親指の爪の外側に弦を引っ掛けて、下方向へとピッキング。柔らかいトーンを出すときは、下方向ではなく弦から親指を遠ざけるように外側へと弾く場合もある。​​​​​​​

人差指の動き

大石昌良のおしゃべりアコギ(13)

矢印.png​​​​​​​

大石昌良のおしゃべりアコギ(14)

▲爪の裏を弦に引っ掛けて、引っ張るように離して音を出す。右手全体を動かすというよりも、人差指の第2関節を動かす意識でコンパクトな動きで弾こう。​​​​​​​

 COMMENT 
弦が一番喜ぶピッキングで発音良く弾くことが大事!
「アルペジオは、1 弦1 弦の発音を良く弾くことが一番大事。ストロークに通じる話ですが、弦が一番喜ぶピッキングってあると思うんです。僕の個体で言うと、弦高を下げているのもあるけど、ピッキング自体はかなり弱く弾いてます。右手の親指は、爪の外側を弦に引っ掛けて弾きます。ベース音を弾くときは、親指の角度は常に同じですね。ただ、柔らかいトーンを出すときにあえて親指を外側に逃がすように弾くことはありますが、イントロとかサビは強めのトーンが欲しいので普通に弾きます。固定で弾くフレーズの場合は、右手の小指をボディに添えて右手を安定させることもありますが、基本的にはどこにも安定させないで弾くことのほうが多いです。小指で安定させるのは、3 フィンガー主体で弾くときのほうが多いですね」(大石)

 

【PROFILE】
おおいしまさよし/80年、愛媛県生まれ。01年、Sound Scheduleのボーカル&ギターとしてデビュー。08年よりソロ活動を展開し、アニメ主題歌やアーティストへの楽曲提供を行う。“オーイシマサヨシ”名義ではアニソンシンガーとして活動し、Tom-H@ckとのユニット“OxT(オクト)”としても活動。
http://014014.jp

 

【INFORMATION】
オーイシマサヨシ
DIGITAL SINGLE
「キンカンのうた2020」
7月20日リリース

ジャケ.jpg

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▼各種配信サイトにて7月20日より配信スタート
https://lnk.to/kinkan2020

▼特設サイト
https://www.kinkan.co.jp/campaign/2020/oishi-kinkan/

 

 

(Go!Go!GUITAR 2018年5月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海

 

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