脱初級?もしかしたら上級者?今のレベルを自己診断!ギター実力テスト【Go!Go! GUITAR プレイバック】


ここではギターの実力テストにトライして、自分の知識や技術を見つめなおしてみよう。たとえテストの問題ができなくても、苦手な部分を自覚し克服することでさらなるレベルアップが見込めるよ! 知識面、演奏面ともに自分の実力を把握して新たなギターライフを気持ち良く迎えたいね。

ギター実力テスト(1)

実技テストはフレーズごとに以下のチェック項目をすべてクリアできればその問は合格だよ。

 チェックリスト 
Check1…最初から最後まで間違えずに演奏できた。
Check2…設定された重点ポイントが指示どおりに演奏できた。
Check3…指定されたテンポで最後まで乱れずに演奏できた。

 プレイテーマ  コードストローク

 問1  コードストローク初級

↓項目ごとに条件をクリアできたらここに☑️チェックをつけよう

【解答欄】

Check1 Check2 Check3

ギター実力テスト(2)

▼解答と解説
テーマは“安定したストローク”。右手は肘をボディに当てて支点にし、手首の力を抜いてストローク。ピックを深く当てすぎないように注意しよう。3、4小節目のコードチェンジの部分では、たとえ押さえ替えに手間取っても右手は絶対に止めずに振り続けること。

 

 

 問2  コードストローク上級

【解答欄】

Check1 Check2 Check3

ギター実力テスト(4)


▼解答と解説
上級のテーマは“素早いコードチェンジと16ビートのストローク”。16ビートのストロークで意識したいのは「手首を柔らかく使い力を抜く」こと。さらに、腕の振り幅を少し小さくするのがコツ。最後の小節は変則的なパターン。音を伸ばしている部分も右手は振り続けてリズムを一定に保つこと。1~3小節の1、3拍目は低音弦を中心に弾くことで2、4拍が強調される。弦の弾き分けや強弱のアクセントなどは常に意識するようにしたい。
1、2小節目は2拍ごとのコードチェンジ。CとAmは2弦1フレット、4弦2フレットが共通しているので、そこは押さえたまま他の指を押さえ替えよう。その後のAm→F→Gは共通ポジションがないのでコードチェンジ直前の16分音符のところで開放やブラッシングを鳴らし、その間に押さえ替えるとスムーズに聴かせることができる。

 

 

 問3  リードフレーズ初級

【解答欄】

Check1 Check2 Check3

ギター実力テスト(7)

 

▼解答と解説
テーマは「シンプルなメロディーをていねいに弾く」こと。このような特に速くもないフレーズでも、右手のピッキングと左手の押弦のタイミングを合わせることは非常に大切。特に注意したいのは2小節2拍目ウラのアップピッキング。1拍目に弾いた音を伸ばしている間も右手をカラ振りして、しっかりリズムキープしよう。同様に3小節目のアップピッキングもリズムが崩れないように。

 

 

 問4  リードフレーズ上級

【解答欄】

Check1 Check2 Check3

ギター実力テスト(9)


▼解答と解説
テーマは「フィンガリングテクニックのチェック」。メロディー自体は問3と同様だけど、フィンガリングテクニックを駆使してスムーズに聴かせることが課題。
1、2小節目はハンマリング。隣の弦に触れないようにしつつしっかり弦を叩き、ピッキングしたときと同じくらいの音量を出せるとベスト。ハンマリングやプリングはピッキングせず左手のみになるため、リズムがヨレやすいので気をつけよう。
3小節1拍目は1音チョーキング。指は固定して手首で持ち上げるのがコツ。指だけで持ち上げるのはNG! 2拍目2弦6フレットを弾くときに前の音が重ならないようにしよう。2拍目ウラは4フレットから5フレットへ素早くスライド。
最後はビブラート。ビブラートは小さなチョーキングの繰り返しだけど、弦を持ち上げたら必ず元の音程に戻すこと。シンプルなメロディーもフィンガリングテクニック次第で魅力的に歌わせることができるので、自分でリードフレーズを作るときの参考にしてもらいたい。

 

 


 

 プレイテーマ  アルペジオ

 問5  アルペジオ初級

【解答欄】

Check1 Check2 Check3

ギター実力テスト(11)


▼解答と解説
テーマは「アルペジオの正確なピッキング」。ピッキングパターンは①と②のどちらでプレイしてもOKで弾きこなせれば合格だけど、レベルアップを目指すなら①、②両方に挑戦してもらいたい。その上で2つを併用したり使い分けられるとベスト。
①のパターンは右手の動きが少ないのでラクに弾けるがリズムが安定しにくく、②のパターンはリズムが安定しやすいが右手の動作が大きく、慣れないと正確さに欠ける。それぞれの欠点をいかに克服できるかがテーマとなる。
①のパターンは右手の振りに頼らないリズムキープ。足や頭などで常にリズムを刻んでおこう。
②のパターンは狙った弦を正確に弾くこと。ピッキングの振り幅をなるべく小さくして無駄な動作を減らすと正確さが増す。どちらも演奏に対して余裕があることが前提なので、繰り返し弾いてフレーズと動作をしっかり覚えることが重要だ。

 

 

 問6  アルペジオ上級

【解答欄】

Check1 Check2 Check3

ギター実力テスト(13)


▼解答と解説
テーマは「弦の間隔の把握」。5、6弦からの弦跳びフレーズで、ピッキングは指定のパターンで弾いてもらいたい。弦跳びを正確にこなすためには、弦の間隔を体に馴染ませることが大切。まずは右手を目視しながら弾き、徐々に手元を見なくても弾けるようにしていこう。右手の構え方は肘をボディに当てて手首を浮かせる自由度の高いフォーム、小指をボディにつける安定性の高いフォームなどがあるので、うまくいかないときはフォームを見直すのもいいだろう。

 

 

ギター実力テスト(115)

筆記テストは問ごとに設定された質問に答えよう。各問ごとにすべて正解できたらその項目は合格だよ。

 ギタープレイの知識  コード

 問7  以下のコードダイアグラムのコードネームを答えなさい。

ギター実力テスト(16)

【解答欄】

(a)       (b)      

(c)       (d)      


▼解答と解説
(a)C(b)Am(c)G7(d)D♯ or E♭

問7の(a)はC(シー)、(b)はAm(エーマイナー)という超定番コード。このようなオープンコード(押弦と開放弦が混在するコード)は指を立てて、弦を押さえる指が開放弦に触れないように気をつけよう。
(c)のG7(ジーセブンス)コードはGのコードフォームの1弦3フレットが1フレットになったかたちで、少し不安定な響きが特徴。このように「基本のコードネーム+7」の場合は、元のコードとの音の違いで関連付けて覚えるのがコツ。
(d)は5弦6フレットがルート音(元となる音)のD♯(ディーシャープ)またはE♭(イーフラット)コード。このフォームをそのまま平行移動するだけで別のコードになるので、絶対に覚えておこう。
 

 問8  以下のコードネームの押さえ方を解答欄のコードダイアグラムに記入するかたちで答えなさい。

ギター実力テスト(17)


【解答欄】

ギター実力テスト(18)


▼解答と解説

ギター実力テスト(19)

(a)はGコード。押さえるときは5弦を押さえた指が寝てしまい4弦開放に触れないように注意しよう。
(b)はCコードの2弦を開放にしたCM7(シーメジャーセブンス)コードで、Cコードよりも少しオシャレな響きが特徴。
(c)、(d)はF、Fmコード。どちらも定番のバレーコード(人差指などで複数の弦をまとめて押さえることをバレーもしくはセーハと呼ぶ)で、人差指を少し傾けて側面で押さえるのがコツ。F、Fmの違いは3弦の中指の有無なので、響きの違いと押さえ方をしっかり覚えよう。このフォームもそのまま平行移動させることで別のコードとして使うことができる。

 

ギター実力テスト(20)
 


 ギタープレイの知識  スコアの読み方:反復記号

 問9  以下の譜面に記されたアルファベットを進行順に並べたとき、(1)から(5)の空欄を答えなさい。
 

ギター実力テスト(21)

 

【解答欄】
ギター実力テスト(22)


▼解答と解説
(1)C(2)D(3)C(4)E(5)F

ギター実力テスト(22-2)

ギター実力テスト(23)

 

 ギタープレイの知識   スコアの読み方:演奏記号

 

 問10  以下の演奏記号が示すテクニックの名称を答えなさい。

ギター実力テスト(24)

【解答欄】

(a)       (b)      

(c)       (d)      


▼解答と解説
(a)ブリッジミュート
(b)スライド
(c)ハンマリング(またはハンマリングオン)
(d)ハーフチョーキング

スコアでは演奏テクニックも表記されている。(a)はブリッジミュート。ブリッジに右手側面を当ててズンズンという歯切れのいい音を出すテクニック。力を入れすぎたりブリッジから離れすぎたりするのはNGなので、適度な位置と力加減を意識して自分の耳でベストなポジションを見つけよう。
(b)のスライドは目的の音同士を指を滑らせて移動してなめらかなニュアンスを得るテクニック。(c)は指で弦を叩くように押さえて音を出すハンマリングというテクニック。このとき右手はピッキングしない。(d)はハーフチョーキング。押さえている指で弦を持ち上げて半音(1フレット分)音を高くするテクニック。小文字のhなのでH(ハンマリング)と混同しないように。それ以外の記号の読み方は図を参考にしよう。

 

ギター実力テスト(26)

 

(Go!Go! GUITAR 2017年5月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海