山陰発のギターポップバンド“Roomania”が、ノスタルジックな冬景色を想起させる新曲「スノウドロップ」をリリース


心象風景を聴き手の心に描く普遍的なメロディ、包み込むような優しいサウンド、弾力がありながら真っ直ぐに届くボーカルが魅力の4人組ギターポップバンド“Roomania”(ルーマニア)。楽曲「ガーデニア」がラジオでのオンエアをきっかけに話題を呼ぶなど、ジワジワと注目を集めている彼らが、12月19日に新曲「スノウドロップ」をダウンロード・サブスクリプションサービスにて配信スタート。結成から新ボーカリスト“hiro”が加入するまで、本作に込めたメンバーの想いなど、たっぷりと話を聞いた。

みなさんの心の中にある、記憶の中の“綺麗な冬”を思い浮かべながら聴いてみてもらえると嬉しいです。

 

もっといろんな人に聴いてもらいたくて
今までの自分にはない曲を作ろうとしたのが「ガーデニア」

 

――記念すべき初インタビューということで、まずはバンド結成の経緯から教えてください。

ryosuke
 まず人間関係で言うと、僕とandy(Dr)が幼なじみで、fuyaさん(Ba)は僕の大学の先輩になります。僕は岡山の大学を卒業してから鳥取に住んでいたんですけど、andyも鳥取にいると知って、andyを誘って2人でたまにスタジオに入っていました。ある時、スタジオ終わりに2人で“やっぱりバンドがしたいなぁ”って話していたら、スタジオの駐車場から見覚えのある人が出てきて、“あれ? 同じ大学の先輩じゃないかな?”って。大学の頃、軽音楽部のライブでベースを弾くfuyaさんのことを何度か見たことがあったんです。それでfuyaさんに話しかけて、その流れでandyとfuyaさんと僕とキーボードの4人でスタジオに入るようになりました。しばらくは好きな曲を持ち寄ってコピーをしていましたね。

――ryosukeさんとandyさんは小・中学校の頃、一緒にバンドを組んでいたり?

ryosuke
 それはなかったですね。andyは当時アコースティックギターを、僕はエレキギターをやっていたんですけど、家で1人で弾いて楽しんでいました。生徒数が少ない学校だったので、たぶん中学校でギターをやっていた人の中で、バンドを組んでいなかったのは2人だけだと思います(笑)。でも、そんな僕らが逆に今でもずっとバンドを続けているのって面白いですよね。

andy 僕はryosukeと別の高校に通ってたんですけど、そこでドラムを始めて、色んなバンドをやりながら、ryosukeとまた出会ってという流れです。

ryosuke 大学もandyは島根、僕は岡山だったので、そんなに会っていなかったですね。ドラムが上手いという話は友達から聞いていたけど、叩くところを見たのは大学卒業後かもしれないです。あとandyって、ただ同級生なだけじゃなくて、誕生日が一緒なんです。1月25日、嵐の櫻井翔さんも一緒です(笑)。

andy (笑)。

ryosuke そういうのもあったから、鳥取にいると知って声をかけない理由がないというか。鳥取は遊ぶ場所があまりないし、2人とも楽器をやっているから、自然とスタジオに入ることになりましたね。

――そこでばったりfuyaさんに会うと。すごい偶然ですね。

fuya
 そうですね。僕は他のバンドでたまたまスタジオに入っていて、駐車場を出たところで声をかけられて。もともとやっていたバンドにはギターがいなかったので、ギターがいるバンドをやりたかったのと、そのバンドがコピーバンドだったので、オリジナル曲をやってみたい気持ちもあって。だからRoomaniaにも参加するようになりました。

――Roomaniaの結成日は2018年ですよね?

ryosuke
 結成日をいつと捉えるかなんですけど…コピーをやっていた頃は前身みたいな感じですね。キーボードを含む楽器4人だけでやっていて、ライブに出てみようってことでボーカルを入れて始めたのがRoomaniaの始まりなので、結成はそのライブの日の2018年12月22日にすることにしました。そのライブはほぼコピーだったんですけど、ボーカルも入ったので、年明け(2019年)からオリジナルもやり始めて。

――そうしてRoomaniaが始まったと。バンド名はどうやって決めたんですか?

ryosuke
 ライブに出るためにバンド名を決めないといけなくなって、12月22日について調べたらルーマニアの独立記念日だったんです。安直ですけど、じゃあルーマニアでいいかと。その時は“The Romania”だったんですけど、インターネットの時代に国の名前をつけちゃうと、ルーマニアという国家に(検索数で)勝てるわけがないので(笑)、“Roomania”になりました。
 僕らって聴いている曲がてんでバラバラで、fuyaさんはSUPERCARが好きで、andyは東京事変や椎名林檎を好んでいるし、僕は古い洋楽や、スピッツ、90年代のポストロックも好き。聴いているものは違うけど、それぞれの部屋を突き詰めていこうぜっていう思いもあります。そういう意味もあって、このバンド名は気に入っています。

――hiroさんは2020年10月に加入しましたが、どういった経緯で?

ryosuke
 前のボーカルが抜けてしまって、新しい人を探している時に、知り合いから“最近YouTubeで見ている人がいるんだけど、この人どう?”と言われて。それでインターネットを介してコンタクトを取りました。

hiro 私は音楽をやりたくて、大学の時に大阪から上京しました。もともと弾き語りをやっていて、ダンスボーカルグループで1年くらい活動したんですけど、それが解散しちゃって、また弾き語りに戻って配信で活動していた時に声をかけてもらって。

ryosuke それで一緒にやることになり、リモートで曲を作ってみようかということになりました。

――4人で活動することが決まって、どのように活動を始めていきましたか?

ryosuke
 とりあえず曲を作ろうということになって、「ハロー&グッドバイ」ともう1曲、合わせて2曲を作りました。それがいい感じだったので、「ハロー&グッドバイ」を入れたEPを作ることになったんです。いろんな人に聴いてもらえる曲を作りたかったので、fuyaさんにいい感じの曲を書いてほしいとお願いして、「ガーデニア」ができました。それから僕が前に作って出していなかった「三日月になれたら」を“この4人でやってみませんか?”と提案して、あとは既存曲の「魔法」を入れたらバランスのいいEPになるかなと思いました。

――そうして生まれたのが、2020年10月にデジタルリリースした『akaneiro EP』。「ガーデニア」の曲作りはスムーズにできましたか?

fuya
 苦労はしました。hiroさんは前のボーカルとは全然タイプが違ったし、もっといろんな人に聴いてもらいたくて今までの自分にはない曲を作ろうとしたので、いろいろと考えた気がします。hiroさんの雰囲気とか(曲の)わかりやすさだったり、そういったものは意識しました。

hiro 正直に言うと、自分の声はバンド向きじゃないと思っていたので、「ガーデニア」のデモを聴いて、不安が取れたというのが一番の感想です。こういう曲なら自分にも合うかもしれないという安心感が大きくて。新ボーカルとして加入すると決まってから、前のボーカルの方の時の音源を聴いたり動画を見て、“私にできるかな?”と思っていたんですけど…“できるかも!”って、光が見えた感じがしました。

 

Roomaniaインタビュー(1)

 

サビに入った瞬間に聴いている人の耳に
いかに気持ち良く通り抜けられるかを意識しました

 

――その「ガーデニア」が、Official髭男dismの楢崎誠さんのラジオ番組『ロヂウラベース』でオンエア(andyと楢崎は大学時代に同じ軽音サークルに在籍)。徐々に知名度が上がっている中で、12月19日に「スノウドロップ」が配信リリースされます。この曲はどのような経緯で制作しましたか?

ryosuke
 「スノウドロップ」は僕が作詞・作曲しました。家にいるときにテレビを見ながらギターを弾いて、いい感じだなと思ったものをメモしているんですけど、その中で冬っぽい曲が1つあって。冬に1曲出そうかって話があったし、次の日が鳥取・島根組3人の練習日だったので、その曲を持っていこうと思ってバーッと書き上げて、スタジオで合わせました。曲を作る時はいつもGarageBandでデモ音源を作るんですけど、今回は思い付きで曲を持って行ったので、久しぶりにイチからバンドで作りましたね。

――コード進行だけ作って?

ryosuke
 そうですね。“こんな曲ができた”って、スタジオでギターでコードを弾きながら歌って、そこからみんなで作りました。いつものように僕がベースを弾いたりドラムを打ち込んだらある程度イメージが固まっちゃうと思うけど、今回はそれがなかったので、結果的にそれぞれの持ち味が出たと思います。特に意識していなかったんですけど、この曲のコード進行ってカノン進行らしくて。カノン進行は僕の曲では結構出てくるんです。

――曲の原型を聴いた時の印象は?

fuya
 ryosukeは人に歌を聴かせる時、声が小さいんですよ(笑)。

ryosuke ははは(笑)。

fuya 「スノウドロップ」もすごく恥ずかしそうに歌っていたので、最初“全然聴こえないんだけど…”って思いました(笑)。

ryosuke なぜ僕がデモ音源を作るかというと、恥ずかしいからなんですよ(笑)。デモの歌のメロディもギターで録ってるので。

――その日のスタジオでの制作はスムーズに進みましたか?

ryosuke
 コード進行をLINEで送って“ちょっとやってみるか”って感じで、いま思うと酷な話なんですけど(笑)、概ね1時間くらいでアレンジを固めました。2人が作ってくれたものがいい感じだったので、僕もこうしてほしいという話はせず、結構スムーズにできたと思います。

――楽器隊はどういった部分を意識しましたか?

andy
 冬のイメージに合うバラードなので、ドラムはずっしりした感じにしました。最初は軽めに叩いてみたんですけど、実際にやってみてもう少し重めにしようという意見が出たので、そういう方向で叩きました。

fuya andyがずっしりやっていたのと、ギターがシンプルめだったので、ベースは逆にサビの部分で跳ねたリズムを意識して弾きましたね。

ryosuke ギターは軽めの歪みでアルペジオやコードバッキングを弾いているんですけど、ギターソロだけファズで思い切って歪ませました。今回の曲はベースラインがすごく好きなのと、ラストがドラムのスネアのロールで終わるんですよね。あそこは電車の窓から外を眺めているというか、線路のイメージで叩いてみてって…確かfuyaさんが言ったのかな? ドラムに軽くエフェクトがかかっていて、しんみりしているので、そこもかなり気に入っています。

――歌はどのような点を意識しましたか?

hiro
 素敵な音をみなさんが作ってくださったので、それに気持ちを合わせながら歌いました。Aメロは落ち着いた感じだけど、サビで一気に上に抜けるので、失速しない程度に落ち着かせながら、サビに入った瞬間に聴いている人の耳にいかに気持ち良く通り抜けられるかを意識しました。心地良く刺さればいいなって思いながら歌いましたね。

――レコーディングでは、いつもどのようなことを考えていますか?

hiro
 気持ちは曲の雰囲気に無意識に寄せているんですけど、頭の中は発音の仕方や歌い回し、“ここはこういう感じに歌うんだ”って自分の中のイメージとかを考えながら歌っていますね。

 

Roomaniaインタビュー(2)

 

ちょっと疲れてしまった人とか
眠れない夜に聴いてもらって
スッキリした気分になってもらえたら嬉しい

 

――ryosukeさんが歌詞を書く上でポイントにした部分は?

ryosuke
 曲を作っている時に思い浮かべたイメージは、電車で高校まで通っている時に、窓から見える雪が積もっている風景です。山陰地方って結構、雪が降るんですよね。でも岡山はあまり雪が降らないので、大学の時は雪が積もるとみんなで雪だるまを作ったり、すごくはしゃいでいて(笑)。そういったノスタルジーや昔を懐かしむ気持ちを原動力にして歌詞を書きました。冬って、その瞬間にはそこまで感動しないと思うんですけど、“いい冬だったな”と感じるのはその1年後だったり、“キレイな冬”は結局“思い出す冬”だと思うので、そういう意味でもノスタルジーをテーマにして良かったなと思います。

――メロディも美しいですよね。〈壁の落書きに似たあの日々は/心の奥にしまったまま〉の部分は特に素晴らしいなと思いました。

ryosuke
 そこは僕も気に入っているところです。曲を作る時は意味を考えずに言葉の響きで仮の歌詞を書いて、あとから直すんですけど、今回そこだけは歌詞が変わっていなくて。そこも含めて、「スノウドロップ」の歌詞はいいものが書けたなって思います。

――曲を作るときは、歌詞が先ですか?

ryosuke
 「三日月になれたら」は仮の歌詞があって、そこに乗せていった感じなんですけど、「スノウドロップ」は完全に曲ありき。その時々で作り方を変えていますね。

fuya 僕も曲によるんですけど、「ガーデニア」はサビの歌詞を先に思いついたので、そこから広げました。「ハロー&グッドバイ」は曲からで、コードを作ってメロディをはめていきましたね。

――「スノウドロップ」はシンプルな構成も印象的ですが、これはどういった狙いで?

ryosuke
 イントロ-Aメロ-サビ-間奏-サビ-Aメロ-Aメロという構成なんですけど、とにかく後半を穏やかに、しんみりさせたくて。最後はAメロを2回しして終わらせようというのは決めていました。「スノウドロップ」は抜けるところも作ってあるけど、たとえばライドみたいに、メロディの温度が低い曲を作りたいと思っていたのかもしれないです。もちろん、メロディが熱い曲も好きなんですけど。

――確かに、そういう終わり方になることで余韻というか、聴き手それぞれの冬の景色を想像しやすくなるように思います。完成した音源を聴き返して、どのような曲に仕上がったと感じていますか?

andy
 冬のイメージに合う曲になって良かったなと思ってます。

hiro 「スノウドロップ」は自分の中で、前より“Roomaniaに入れたな”って感じがあって。hiroとRoomaniaがそれぞれ活動してきて合体した1つの形が見えたというか、いい距離感が見つかって、すごく思い入れのある曲になりました。

――そう思うきっかけは何かあったんでしょうか?

hiro
 一番そう感じたのはレコーディングです。レコーディング中にryosukeさんに電話して、歌を聴いてもらった時に“いい感じじゃないですか”と言ってもらったんです。そのタイミングから、何かつかめてきた感じがありました。そのあとの歌は、自分の中で何かが開けていましたね。

――そこで何かがつかめたことで、歌により気持ちが込められた?

hiro
 そうですね。その電話のあとに2回歌ったんですけど、それまで録ったものと比べ物にならないくらい開けた感じがあって、歌も変わりました。その2回でもう決まりましたね。

――fuyaさんはいかがですか?

fuya
 hiroさんがいいことを言ったので、コメントしにくいんですけど…(笑)。今回のように明確に“冬を感じてもらいたい”というテーマで曲を作るのって、Roomaniaとしては初めての挑戦で。じゃあどうすればいいのか?って知恵を出し合えたし、あとはギターの弾き語りから作っているのもあって、みんなの力を合わせて作れたなと感じています。こういう作り方があるんだなって学ぶ部分もありました。テーマを持って作って、それが伝わったときの楽しさとか嬉しさを徐々に感じることができているし、それもバンドの醍醐味だなと思いますね。

――「スノウドロップ」は、どのような方に届いてほしいですか?

ryosuke
 この曲は、寂しいばかりじゃなくて前を向いてほしいという曲なので、晴れた日にぼーっとしながら聴いてもいいし、ちょっと疲れてしまった人とか、眠れない夜に聴いてもらってスッキリした気分になってもらえたら嬉しいです。

――最後に、今後の活動の目標を教えてください。

ryosuke
 とにかくたくさんの人に聴いてほしいのが一番ですね。Roomaniaで初めて曲を作った時に“これはいける!”って直感したんです。その時、僕らの曲をみんなに聴いてもらいたいなと思ったので、そこはブレずに、たくさんの人に聴いてもらうことが今も僕の目標ですね。みなさんはどうですか?

fuya それでお願いします(笑)。いろんな人に聴いてもらいたいです。

andy Roomaniaの曲は考えさせられる曲も、前向きになれる曲もあるので、今こういう状況だからこそ、いろんな人に聴いてもらいたいなって思います。もっと広まってほしいです。

hiro 私もみなさんと同じですね…以下同文で(笑)。

全員 爆笑

ryosuke 最近ちょっとずつ、Roomaniaが浸透している感じがあるので、もっともっと広まってほしいですね。

 

 


 

【プロフィール】
小・中学校の同級生であるryosuke(Gt)とandy(Dr)、ryosukeの大学の先輩であったfuya(Ba)を中心に、2018年12月に結成された山陰発のギターポップバンド。2020年3月、FM山陰主催の第14回「あまばん」にて準グランプリを獲得。2020年3月、1st EP「エントランス」をリリース。2020年10月、新ボーカルとしてhiroが加入。2020年10月に「akaneiro EP」を配信リリース。andyと大学時代に同じサークルだった、Official髭男dismの楢崎誠のラジオ番組で「ガーデニア」がオンエアされ注目が集まる。
https://roomania-official.themedia.jp
 

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【Information】

スノウドロップジャケット_big.jpg

DIGITAL RELEASE
『スノウドロップ』 2020.12.19 配信開始

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Interview:溝口元海