西村ヒロチョ&ピスタチオ小澤 アコギ弾き語りチャレンジ VOL.1 サプライズレッスン

日頃からお世話になっている(?)という先輩芸人・ピスタチオ小澤の結婚祝いに、アコースティックギターをプレゼントした楽器演奏大好き芸人の西村ヒロチョ。“サプライズプレゼントの追撃”と言わんばかりに、12月13日(日)に行われた『2020楽器フェア オンライン』にて“ピスタチオ小澤氏への演奏レッスン”を生配信で決行! 企画趣旨をまったく聞かされず、アコギだけ持って収録現場へと現れたピスタチオ小澤。2年前にエレキギター演奏企画でつけた腕前やいかに!? ピスタチオ小澤氏が人前で弾き語りを披露することを目標に、それまでの悪戦苦闘を全3回にわたりお届け。第1回目は、『2020楽器フェア オンライン』での“演奏レッスン”の模様をレポートします!
“髪型だけセットしておいて。あとはギターも忘れずに”。そう吉本のスタッフから突然告げられ、訝しげな表情で『2020楽器フェア オンライン』の生配信現場に現れたピスタチオ小澤。今回、表向きは“演奏レッスンのサプライズプレゼント”という名目だが、西村ヒロチョは“ギターをプレゼントしたにも関わらずSNSでまったく上げてくれなかった”と恨み節。生配信がスタートすると、今回の演奏レッスンで講師を務めるデモンストレーターの柳生俊彦氏が二人を招き入れる。
先生「では、さっそくギターレッスンをスタートしようと思います」
小澤「ちょっとちょっと! 本当に僕、何も知らないんです! 先ほど吉本のスタッフの方に“とりあえず髪型だけさっさと固めてこい”って言われて。しかも、衣装はなくていいと。なので、一番アンバランスな感じだし何もわかっていないんです!」
ヒロチョ「首から上が芸人で下がオフみたいな」
小澤「こんな素敵なお部屋で、企画趣旨も知らずギターだけ置いてあって」
先生「ヒロチョさんから、結婚祝いにアコギをプレゼントしてもらったということで」
ヒロチョ「5回目の結婚で」
小澤「違う違う! 初婚! 32歳!」
ヒロチョ「バツ4かと思ってました」
小澤「逆に初婚いつだったのよ。32歳で」
ヒロチョ「いつもお世話になっていますし、前からアコギが欲しいということで、ヤマハ銀座店さんにご協力いただいてギターを買ってプレゼントしました」(楽器演奏大好き芸人“西村ヒロチョ”ギターを買う@ヤマハ銀座店)
先生「プレゼントついでに、レッスンもプレゼントしちゃおう!という企画です」
小澤「なるほど。ギターのレッスンまでがプレゼントだったということですね」
先生「ただ、レッスンして上手になったからには人前で披露してもらうといいますか」
小澤「は?」
ヒロチョ「人に聴かせてこその音楽ですから」
小澤「は? たしかに、レッスンするだけならこんなにカメラは要らないはずなんですよね。何でこんなにカメラがあるのかっていう…」
先生「全3回の企画として、小澤さんの成長を見守っていきます。ヒロチョさんにも弾いていただくので、ヒロチョさんのチャレンジも含まれています」
ヒロチョ「なるほど。僕にもレッスンをしていただこうというのは建前で、どれくらい上手く披露できるのかを実験しましょう、ということですね?」
先生「まぁ平たく言うとですね。でも、お祝いの気持ちはありますよね?」
ヒロチョ「それはもちろんです。小澤さん、そんな態度だったらじゃあ帰りますか?」
小澤「やだよ! 帰らないよ!」
観念した様子の小澤。実は約2年前に「『エレキギターの教科書』~SALTY's塩澤(ピスタチオ小澤)の恵比寿リキッドルームまでの道~」という企画を本サイトで行っておりその際も半ば強制でギターを弾くことに。それから2年、ブランクはかなり空いているようだ。
小澤「2年前も吉本のスタッフの方に“お前がギターを弾け”と言われて…。それがギターを始めたきっかけなんです」
先生「全部受け身だったんですね」
小澤「そうですよ! 僕は正直、やりたいなんて一言も言ってない(笑)」
先生「でも、あいみょんさんの『マリーゴールド』を弾きたいという話は聞いていますよ」
小澤「いつか結婚をしたときに、後輩を呼んで家でホームパーティをしながら、あいみょんさんの『マリーゴールド』を弾きたいという夢があったんです」
ヒロチョ「後輩からしたら迷惑な夢なんですけど」
小澤「何で」
ヒロチョ「しかも、(配信)画面だけを見るとフォークシンガー感がある」
小澤「確かに、あいみょんさんを弾くとは思えない服装」
ヒロチョからプレゼントされたヤマハLL6を手にする小澤。「マリーゴールド」を原曲キーで歌うと音程が高く、ずっと裏声で歌う必要があるため、今回はキーを下げて練習することに。
ヒロチョ「LL6はめちゃくちゃいいギターなんです。プレゼントするのが本当に嫌だと思うくらい」
小澤「プレゼントしてもらってすごく嬉しかったしびっくりしたけど、実は僕に渡す前にライブで一回使っているらしいですよ」
ヒロチョ「ある程度弾き鳴らしたほうがいいかなと(笑)」
まずはギターの腕前をチェック! 2年間のブランクを感じさせず、簡単なローコードを難なく弾いていく小澤。これは余裕クリアの兆しか…? コードが書かれた楽譜が配られると、登場するコード(D、Em7、G、Bm7、C)のダイアグラムをホワイトボードに書いて、ダイアグラムの見方や、押さえ方などを丁寧に解説していく柳生先生。
D、Em7、Gまではスムーズにクリア。次に登場するのがBm7。中指で5弦2フレット、薬指で3弦2フレット、小指で1弦2フレットという慣れない押さえ方に、たまらず“うわー!”と阿鼻叫喚。
先生「このコードが一番ハードルが高いかもしれませんね」
小澤「(ヒロチョに)弾けるからって先に進むのはやめてよ!」
ヒロチョ「今、Cコードを弾きながら魂が宇宙に行ってました。ボーっとしちゃって」
小澤「勝手に弾いていい時間とかないですから。僕のサポートですからね!」
先生「ちなみに、Gコードの押さえ方はこうです」
小澤「なるほど。はい!上達!」
▲拍手が起こるスタジオ。
ヒロチョ「こんな接待配信はないですよ」
小澤「僕がたまに上達!と言うので、そのときに拍手をください」
先生「あとはコードを入れ替える作業(コードチェンジ)ができればOKです」
ここで休憩タイム。2年前に「チケット1,000枚売れなければ解散」というノルマをクリアし、よしもと発の塩顔男子エアバンド・SALTY's(ソルティーズ)として恵比寿リキッドルームでのワンマンライブを成功させたときの話に。
先生「さて、休憩しますか」
小澤「ちょっと一服してきます」
先生「ここで休憩しましょう(笑)。どのくらい弾けるのかわからなかったですが、全然問題ないですね。素晴らしい!」
小澤「嬉しいですね。2年前にも同じようなことをしたときに、本当に(ギターのことは)何もわからなかったんですよ。そのときは2カ月間頑張って何とか人前で弾けたので。ね、ヒロチョ?」
ヒロチョ「あ、はい」
小澤「話聞いてないね!」
ヒロチョ「でも正直、弾けるとは思っていなかったですよ」
小澤「当時、ヒロチョと一緒にエアバンドをやっていまして、エレキギター担当だったんですけど、お客さんを1,000人集めないと解散という話になって。1,000人集めるためにお前弾け!と言われて」
先生「それは達成して?」
小澤「達成したよね。それ以来のギターですから。この配信を見ている方がいたら、一緒に初めていきたいですね!」
ひと通りコードを弾き終えると、ギターの構え方についてのレクチャーが。あまり気にせず何となく構えてしまいがちだが、ちょっとしたコツでギターの弾きやすさや疲れが改善されるという。
先生「意外かもしれませんが、ギターの位置は体に対して水平ではないほうがいい。ヘッドをちょっと前に出したほうがいいんです」
小澤「へぇ!」
先生「それから右手でボディのカーブしたところを胸に寄せます。一番いい形は、左手でネックを持たない状態で弾けるのが理想。左手でギターを支えてしまうと、弦を押さえることを阻害してしまいます。左手の仕事は、弦を押さえることだけに集中します」
小澤「アコギを弾く人って足を組んでいるイメージがあるんですけど、これは正しいんですか?」
先生「正しいです。足を組むとギターの位置が少し上がるんですよね。そのぶん、ギターを抱えやすくなります。あと、左手の手首はネックの位置が下がれば下がるほど曲がるので、手首に負担もかかります。反対にネックの位置が上がるほどスムーズになります。そういう意味では、クラシックギターの方はやっぱり理にかなっていて、本当に手首が真っ直ぐの状態で弾くので」
ヒロチョ「足台に足を乗せて高くしていますよね」
小澤「僕もこのアコギをいただくまで、テレビとかでアーティストの方を見て、足を組んで鼻につくなって思っていたんですけど、実は組んでもいいんだという」
先生「そっちのほうが良いんです。別に格好つけているだけではないと」
ヒロチョ「ただ、小澤さんを知っている人が見ると“アイツすかしてるな”って思うかも」
小澤「これは毎回言っていきましょう。別にすかしているわけじゃないんだと」
ヒロチョ「下のほうにテロップで“決してすかしていません”と入れましょう(笑)」
小澤「ストラップの長さはどう決めるんですか? 立ちながら弾いたことがないので」
ヒロチョ「フォークシンガーに見えてきた…」
小澤「それは知らんよ! 私服で出てくれってお願いされただけだし」
ヒロチョ「選曲を『なごり雪』に変えてもらえませんか?」
先生「ギターの位置は高ければ高いほど弾きやすいです。ザ・ビートルズだったり渋い方に多い印象ですね。反対に、ビジュアル系やハードロック系であれば低くなっていきます。自分が目指す方向性はどこなのかが第一ですが、ギターの位置は上げすぎないほうがカッコいいと思いますよ。でも、今の位置がバランスが良いと思います。フォークの香りがかなりしますけど…」
ヒロチョ「ベストからフォークの香りがする(笑)」
小澤「じゃあ脱ぐよ(笑)!」
ヒロチョ「何で今日に限ってベストで来るの」
小澤「だって何も聞いてないんだもん。だったら“ベストはダメです”って言ってくださいよ!」
先生「ヒロチョさんは何か質問はありますか?」
ヒロチョ「個人的に練習していて思ったんですけど、Gの押さえ方って2つあるじゃないですか」
小澤「どういうこと?」
▲押さえ方1
▲押さえ方2
先生「さきほど、5弦を人差指・6弦を中指。1弦を薬指で押さえる方法を教えましたが、5弦を中指・6弦を薬指・1弦を小指で押さえる方法もあります。正解はありませんが、個人的にオススメなのは後者(押さえ方2)です」
小澤「え!?」
先生「最後まで話を聞いてください(笑)。弾いていくうちにこのフォームを発展させたコードが出てくるんです。そのときに前者の押さえ方だと対応できないことが多いんです。例えば『サボテンの花』のイントロとか」
小澤「へぇ!」
先生「でも『サボテンの花』を一生弾かないんだったら前者でも大丈夫です」
ヒロチョ「薬指を使うのが難しくて僕も今練習しているんですけど、コードチェンジがしやすくなりますよね」
先生「しかも、小指を使ったほうが脳トレにもなります」
ヒロチョ「これだとGからCの移動もラクなんです」
小澤「なるほど!」
先生「はじめに小指を使っておいたほうが、他にも活きますよ」
小澤「うわー!」
ヒロチョ「これは先生に伝えておこうと思うんですけど、小澤さんうまく弾けないと“うわー!”って叫ぶんですよ。僕は“そのクセ直したほうがいいと思いますよ”って言ったんですよ。なぜなら、人前で弾くときに間違えたら“うわー!”って絶対に言っちゃうから」
先生「正直な方なんですね」
小澤「はい、真っ直ぐで嘘がつけないんです」
ヒロチョ「弾き語りなので小澤さんが弾いて歌いますからね? 『マリーゴールド』に“うわー!”っていう歌詞はないですから」
小澤「忘れてた。先生が“予想以上にいいですね”って褒めるからいいものだと思っていたけど、褒めて急にドーン!って落とすのやめてもらえますか?」
ヒロチョ「別に落としているわけじゃないですから(笑)。あと小澤さんは右手のバリエーション(ストローク)もほしいと」
小澤「そう!それがわからないんですよ。右手がわからなくってしまうんです」
先生「そろそろ今日のレッスンは終わるのですが…」
小澤「終わるの!? 休憩じゃなかった!?」
先生「それは次回のレッスンで!」
ヒロチョ「そうですよ。いつまでもレッスンしてもらえると思わないでください」
小澤「疑問ばかりで終わった。根本的な話なんですけど、次回はいつなんですか?」
先生「知りません」
小澤「知りません!? ヒロチョは知ってる?」
ヒロチョ「知らないです(笑)」
先生「ただちゃんと寄り添って進めていきますので」
小澤「良かった。じゃあ3〜4年続ける可能性も」
先生「それは無理です」
小澤「“無理です”の顔コワ!」
先生「また近いうちに2回目のレッスンをしましょう! 3回目で最終回なんですよね」
小澤「ちょっと待ってくれよ! 3回目? ということは、あと1回の練習でその次は弾き語りですか!?」
▲拍手が起こるスタジオ。
小澤「急すぎるって!」
ヒロチョ「テレビに出ることよりも全然簡単ですよ。僕は楽器が大好きなので改めてアコギをこうやって勉強できるのは嬉しいですし、僕がプレゼントしたギターがこんな企画を生んだと考えたら至極光栄ですから、よろしくお願いします!」
小澤「わかりました。弾き語りを目標に頑張っていきたいと思います! みんな笑ってますけど、3回目は泣かすからな!」
この模様は「mysoundマガジン」と「おかえり、おんがく。」で順次情報を公開! 乞うご期待!
▲配信後、2人に教則本「アコースティックギターの教科書」をプレゼントする先生。DVDやCDも付属された、わりと硬派な教則本だそうだが…。
▲今回の先生であるデモンストレーターの柳生俊彦さんとともに。テンポの良い会話でトークも大盛り上がりでした!
【Information】
◆おかえり、おんがく。(ヤマハミュージックジャパン)
https://jp.yamaha.com/services/welcomback_music/
◆アコースティックギターの教科書
https://www.ymm.co.jp/p/detail.php?code=GTL01095113
Text&Photo:溝口元海
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