【レコードジャンキー富和】第2話「ボビーとの出会いづら」


mysoundマガジン読者の皆さまにはもうお馴染み、レコードの深遠なる魅力をお伝えする【レコにまつわるエトセトラ】。その著者であるディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと今度は漫画の連載をスタート!? 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。

初回はレコードをこよなく愛する主人公のコグマ「富和」と、その一番のレコード仲間「フレディのおっちゃん」との馴れ初めでしたが、今回はまた新たな出会いが…。ボブ・ディランによる不朽の名盤『Highway 61 Revisited』にまつわるレア盤エピソードと共に、クールな先輩ディガー「ボビー」とのファーストコンタクトを描く第2話です。

第2話「ボビーとの出会いづら」(1)

第2話「ボビーとの出会いづら」(2)

第2話「ボビーとの出会いづら」(3)

第2話「ボビーとの出会いづら」(4)

第2話「ボビーとの出会いづら」(5)

第2話「ボビーとの出会いづら」(6)

第2話「ボビーとの出会いづら」(7)

第2話「ボビーとの出会いづら」(8)


フレディのおっちゃんから得た情報をもとにレコ屋へ急行した富和でしたが、その前には既に先客が。ボブ・ディラン似のディガー「ボビー」が掘った後のエサ箱(※レコード棚のこと)には何も残っておらず…。

意気消沈する富和に、予期せぬ粋なプレゼントが贈られたというお話でした。果たして今後、2人の間にどのようなストーリーが紡がれるのやら…?
 

 

 

★今回のレコードMEMO★


レア度:★★★☆☆☆

今回のレコードは、ボブ・ディランが1965年にリリースしたアルバム『Highway 61 Revisited』。
代表曲「Like A Rolling Stone」で幕を開ける、まさに時代を象徴する名盤中の名盤です。

そして今回富和がボビーからもらったレコードは、大量にプレスされた名盤だからこそ生まれた、ヴァージョン違いを収録したレアな一枚です。

本作の米初版ステレオの中でも、A面のマトリクスが「1A」~「1D」となっているものは、A4「From A Buick 6」の冒頭がハーモニカから始まる、オルタネイト・ヴァージョンが収録されています。なお、モノラル盤には存在しません。
ちなみに、現在の再発盤やCD等でこのヴァージョンを聴くことはできませんが、当時の国内盤はマトリクスとか関係なく、ずっとこのヴァージョンで収録されていました。
値段も全然違うんでオススメですよ!

なお、「マトリクスって何?」「もっと深く知りたい!」という方は、下記連載もぜひチェックしてみてください。

【レコにまつわるエトセトラ】マトリクス・シンドローム ~ やめられないとまらない、初回探しの無限地獄(前編)【第19回】
https://mag.mysound.jp/post/674

【レコにまつわるエトセトラ】マトリクス・シンドローム ~ やめられないとまらない、初回探しの無限地獄(後編)【第20回】
https://mag.mysound.jp/post/685
 

 

 

Bob Dylan - From a Buick 6 (Audio)

 

 

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<登場人物 プロフィール>

 

富和.png

富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。

 

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ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。

 

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フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。

 


 

Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千