【レコードジャンキー富和】第3話「キューくんの顔は宮殿づら」

mysoundマガジン読者の皆さまにはもうお馴染み、レコードの深遠なる魅力をお伝えする【レコにまつわるエトセトラ】。その著者であるディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと今度は漫画の連載をスタート!? 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。
第3話では、また新たなキャラクターが登場! 学校に行った主人公・富和(学生だったことが発覚…!)に、強烈過ぎるフェイスをしたクラスメイトの「キューくん」が話しかけてくるところからお話が始まります。その顔を見れば今回の題材が何なのかは一目瞭然ですが、果たしてどんな展開が待つのやら。
「プログレ」なんて言葉すら知らない人でもどこかで一度は見たことがあるであろう、歴史的名盤『クリムゾン・キングの宮殿』。そのジャケットイラストにそっくりな顔をした「キューくん」の登場が、名盤であるがゆえのコレクター的迷宮へと誘っていきます。そして行き着くところは、ラスト1コマの富和のひとことが表しているのかも…。
★今回のレコードMEMO★
レア度:★★★★★★(6/6)
今回のレコードは、King Crimsonが1969年にリリースしたアルバム『In the Court of the Crimson King』。邦題は『クリムゾン・キングの宮殿』。
インパクト極大のジャケットも実にシンボリックな、プログレッシヴ・ロックを代表する名作です。
そして今回富和が部屋で聴いていたものは、数あるヴァージョンの中でも最も希少度の高い「マトリクス:1/1」の逸品。
その途方もないレア度は堂々の6星、ブリティッシュ・ロック屈指のプライスを誇ります。もちろん富和自慢の一枚!
それにしても、コダワリな人は好きが過ぎていろんなヴァージョンを買ってしまうもの。
そしてフト気づけば、知らないうちに同じアルバムがいっぱいなんていうことも…でもやめられない、とまらない!
なお、「マトリクスって何?」「屈指のプライスっていくら?」なんていうことが気になる方は、下記連載をチェックしてみてください!
【レコにまつわるエトセトラ】マトリクス・シンドローム ~ やめられないとまらない、初回探しの無限地獄(前編)【第19回】
https://mag.mysound.jp/post/674
【レコにまつわるエトセトラ】マトリクス・シンドローム ~ やめられないとまらない、初回探しの無限地獄(後編)【第20回】
https://mag.mysound.jp/post/685
King Crimson - 21st Century Schizoid Man (Including "Mirrors")
<登場人物 プロフィール>
富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。
キューくん
富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。
ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。
フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。
Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千