【レコードジャンキー富和】第4話「レコの暗黒面はアカンづら」


mysoundマガジン読者の皆さまにはもうお馴染み、レコードの深遠なる魅力をお伝えする【レコにまつわるエトセトラ】。その著者であるディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと今度は漫画の連載をスタート!? 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。

第4話では、主人公・富和がなぜか飛行船に乗り込んでいます。そして、ロックのレコードで飛行船がジャケットにアイコン的に登場するものといえば…、もうあの大名盤しかありませんね。船内で見かけた人物たちも、どこかで見たような有名人。迷わずサインをもらいに突撃する富和ですが、思わぬアクシデントに遭遇して…。

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(1)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(2)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(3)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(4)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(5)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(6)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(7)

第4話「レコの暗黒面はアカンづら」(8)


今回の題材はロック好きなら誰もがどこかで一度は見たことであるであろう、Led Zeppelinの名作1stアルバム。再発盤などでもよく見かけるでしょうが、ロゴの色がオレンジのジャケットしか知らない人も多いのでは? 「最初期プレス」ということで音のフレッシュさもありつつ、ジャケットに違いがあるというのもコレクター心をくすぐる大きな要因と言えるでしょう。
 

 

 

★今回のレコードMEMO★


レア度:★★★★☆☆(4/6)

今回のレコードは、Led Zeppelinが1969年にリリースした伝説的デビュー・アルバム『Led Zeppelin』。
ロック史の地平を切り開くオープニング・ナンバー「Good Times Bad Times」で幕を開け、ジミー・ペイジの弓弾きギターが幻惑的なサウンドを描く「Dazed And Confused」等を収録した、説明不要の名作です。

本作のイギリスでリリースされた当時のオリジナル盤、と一口に言っても様々なバリエーションが存在しますが、その中でも特に象徴的なのがジャケットの色の違いです。
ポイントはジャケット前面の「LED ZEPPELIN」のテキスト、そして「ATLANTIC」のロゴの色。通常はオレンジ色に染められた通称「オレンジ・スリーヴ」となりますが、最初期プレスにのみ存在し、また大きく異なる印象を与えてくれる「ターコイズ・スリーヴ」は、その希少性も相まって年々価格高騰を果たす絶対的な人気盤となっています。

また、そんな希少な「ターコイズ・スリーヴ」に包まれた最初期盤の中でも、複数種の盤の存在が確認されています。
そんな盤のチェック・ポイントは、マトリクスの規格番号「588171」の部分。3番目の「8」に斜線が引かれ、手書きの「8」が上部に追記されている、つまりマトリクスに修正があるものが二版、そして修正のないものが初版となっています。

もージャケットに盤に、なんだか色々あってややこしいですよね…。でもこれもレコードの楽しさのひとつ、こういうことにコダワルのも良いもんですよ!
そんなオリジナル盤の魅力(ないし魔力)については、下記連載でも語らせていただいていますので、ぜひチェックしてみてください!

【レコにまつわるエトセトラ】レコード、オリジナル盤の魔力【第1回】
https://mag.mysound.jp/post/441
 

 

 

Led Zeppelin - Good Times Bad Times (Official Audio)

 

Led Zeppelin - Dazed And Confused (Official Audio)

 

 

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<登場人物 プロフィール>

 

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富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。

 

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キューくん
​​​​​​​富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。

 

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ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。

 

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フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。

 


 

Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千