パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード9【Go!Go! GUITAR プレイバック】


前回紹介した11thよりさらに2度上、ルートから13度上(1オクターブ+6度上)にあたる13th(サーティーンス)のテンションを含む2種類のコードを覚えよう。さらに今回は、13thの半音下にあたる♭13th(フラットサーティーンス)を含むコードも紹介する。

【Vol.9 サーティーンスコード】

解説/浦田泰宏

やさしく覚えるテンションコード(1)

13thは6thのオクターブ上の音(実質的には同じ音)で、メジャーセブンスまたはセブンスコードに加えられるテンションのひとつだ。譜例①(a)はメジャーセブンスコードに13thを加えた構造で、メジャーセブンスコードの持ち味であるクールなひびきにやわらかさをプラスしたような感覚が特徴。セブンスコードに13thを加えた(b)は、セブンスコードよりも厚みのあるひびきと、ブルージーなフィーリングが感じ取れることが特徴になる。

 

やさしく覚えるテンションコード(2)

 

やさしく覚えるテンションコード(3)

図1は、譜例①に示した2種類のコードのフォーム例。GM7(13)、G7(13)を除いてどれも7度以外の音の場所は共通だ。半音違いの7thと♭7thの位置を比較しながら、コードフォームを覚えよう。図中のF7(13)コードは、開放弦を含まないフォームの典型例で、押さえる場所によって他のコードとしても使用される。FM7(13)の1弦をミュートしたフォームも同様に違う場所で押さえることが可能だ。 その場合は6弦を押さえた人差指を寝かせて5弦をミュート。2弦を押さえた小指のハラで1弦をミュートする。A7(13)コードは人差指を使わずに4弦中指、2弦薬指、1弦小指という押さえ方もある。

 

やさしく覚えるテンションコード(4)

 

やさしく覚えるテンションコード(5)

EX①は13thのテンションを含むコードを使用した、ブルース感覚のストロークフレーズだ。サーティーンスコードから同じ音をルートとするセブンスコードへの進行は「13th→5th」というテンションからコードトーンへの解決(テンションリゾルブ)によって、メロディックなコードの連結が形作られる。

サーティーンスコード自体から醸し出されるブルージーな感覚は、♭7thのブルーノートが含まれることに加えて、13thのテンションがブルースのボトムリフで使われる6thと実質的に同じ音であることが要因だ。EX①の1小節目のようなE7(13)コードの場合は2弦2フレットのC♯音、3小節目のA7(13)コードの場合は1弦2フレットのF♯音が、13th(≒6th)の音だ。

5小節目のメジャーサーティーンスコードは、メジャーセブンスコードをさらに洗練させたような、ジャズっぽい雰囲気が持ち味で、メジャーセブンスコードで終わる曲のエンディングなどで、より重厚なコードサウンドを得るために用いられることが多い。

 

やさしく覚えるテンションコード(6)

 

やさしく覚えるテンションコード(7)

13thの半音下にあたる♭13thは、セブンスコードに加えることができるテンションのひとつだ。譜例②はこの音を含む“フラットサーティーンスコード”の構成音を示したもの。セブンスコードよりもやや暗いひびきが特徴で、図2のようなフォームが代表的。B7(♭13)以外のフォームは、図1(b)で紹介した13thのテンションを半音下げた(1フレットナット側に移動させた)押さえ方だ。また♭13thは実質的に5thの半音上の音だ。図3のような各音の並び方を頭の中に入れておくと、コードフォームを把握する上で役に立つはず。

EX②(a)はCメジャーキー、(b)はAマイナーキーでフラットサーティーンスコードを使用したコード進行の例だ。(a)はG7コードに♭13thを加えることで、コードのトップノート(最高音)である2弦の音が半音ずつ下降するライン作っている。(b)はAm7コードの♭3rdと共通なC音を♭13thのテンションとしてE7コードに加えることでなめらかなコードのつながりを作り出した例。

 

やさしく覚えるテンションコード(8)

やさしく覚えるテンションコード(9)

やさしく覚えるテンションコード(10)

やさしく覚えるテンションコード(11)

 

やさしく覚えるテンションコード(12)

今回は、Suchmosの「A.G.I.T.」から、フラットサーティーンスコードが使われているコード進行を紹介しよう。EX③は曲の冒頭近く(0:34〜)からの抜粋。原曲ではピアノで演奏されているコードプレイをギターで弾く場合の演奏例。キーはCマイナーで、4小節目後半でG7に♭13thのテンションを加えたコードが使われている。G7(♭13)コードは、EX②(b)と同様に、解決先であるCm7コードの♭3rdと同じ音である♭13thのテンション(E♭音)をG7コードに加えた構造だ。

 

やさしく覚えるテンションコード(13)

 


 

■INFORMATION
この連載は『Go! Go! GUITARブックス パワーコードから卒業!ギタリストのためのやさしく覚えるテンションコード』とリンクしています。

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(Go!Go! GUITAR 2018年2月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海

 

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