パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード12【Go!Go! GUITAR プレイバック】

この連載の最終回となる今回は、リードプレイのフレーズでテンションを使う方法の中でも比較的ポピュラーな“テンションリゾルブ”と呼ばれる音使いを紹介しよう。オリジナルのソロフレーズを作るために、知っておいて損のないノウハウだ。
「テンションからコードトーンへの音の動き」がテンションリゾルブの定義。コード上でノンコードトーンを弾くことで生じる緊張感(テンション)が、その次にコードトーンを弾くことで解決(リゾルブ)するという仕組みだ。
譜例①は、メジャーコードの代表的なテンションリゾルブの例。この中でも一番よく使われるのが、(a)の「9th→ルート」という音使いだ。
テンションリゾルブの簡単な捉え方として、譜例②のように基盤となるキーのスケール上で、コードトーン以外の音からコードトーンに進む音使いだと考えていいだろう。譜例はCメジャーキーでのCコードの例で、ノンコードトーン(黒玉の音符)から、上下どちらかのコードトーン(白玉の音符)へ進む音使いがテンションリゾルブにあたる。4thと7th(付加音)は厳密にはテンションではないが、同様の解決感を伴った音の流れが形作られる。
EX①は、Cメジャーキーの循環コード上で、テンションリゾルブを活用したフレーズ例。1小節目はメジャーコード、2小節目はマイナーコードの9thからルートに解決する音使いだ。ルートを1音チョーキングしたあと、チョークダウンする音使いがそのままテンションルゾルブになる。3小節目は、Dm7コードの11thから♭3rdに解決する例。4小節目はG7コード上で「13th→♭13th→5th」と半音刻みで5thに解決する、2段階のテンションリゾルブだ。
テンションを活用したリードフレーズの実例として、今回はASIAN KUNG-FU GENERATIONの「リライト」から、イントロ後半(0:10〜)で弾いているフレーズをピックアップした。EX②1〜2小節目では、Aコードのルートと5thからスタートしたあと、付加音の7thを経過して「13th(テンション)」→5th(コードトーン)」というテンションリゾルブになっている。コードチェンジする3〜4小節目も同様のテンションリゾルブになっていることを確かめながら弾いてみよう。
■INFORMATION
この連載は『Go! Go! GUITARブックス パワーコードから卒業!ギタリストのためのやさしく覚えるテンションコード』とリンクしています。
『Go! Go! GUITARブックス
パワーコードから卒業! ギタリストのための
やさしく覚えるテンションコード【CD付】』
● 注文番号:GTB01094595
●ISBNコード:978-4-636-94595-9
●JANコード:49-47817-265955
● 仕様:B5変型判/128ページ/CD付
● 定価:本体1,800円+税
https://www.ymm.co.jp/p/detail.php?code=GTB01094595
(Go!Go! GUITAR 2018年5月号に掲載した内容を再編集したものです)
Edit:溝口元海
【関連記事】
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード2
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード3
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード4
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード5
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード6
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード7
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード8
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード9
パワーコードから卒業!サウンドが劇的に変わる!やさしく覚えるテンションコード10