ギター上達度自己診断【後編】【Go!Go! GUITAR プレイバック】


独学でギターを練習していると、自分の実力を客観的に判断するのはなかなか難しいもの。そこで今回は、コードストローク/アルペジオ/リードプレイというテーマに分け、それぞれ3段階のレベルに応じた課題フレーズを弾くことで、演奏スキルを自分で診断できるプログラムを紹介しよう。お手本の演奏を動画で確認しながら、現在の自分の演奏力を自己診断してほしい!

解説/浦田 泰宏
 

模範演奏動画はこちらから >>

ギター上達度自己診断後編(1)


下のチェックシートは、次ページからの自己診断用フレーズそれぞれのチェックポイントをまとめたものだ。クリアできているところにチェックを入れて、診断の材料にしてほしい。アルペジオ/リードプレイの「上級」はアコギとエレキに分かれているので、どちらかを選んでトライしよう。なお、お手本の動画は演奏の一例なので、指使いやピッキング順序が多少違っていても、タブ譜どおりに演奏できればクリアと考えてOKだ。

 

ギター上達度自己診断後編(2)

ギター上達度自己診断後編(3)
ギター上達度自己断後編(4)

 

ギター上達度自己診断後編(5)

まず動画を視聴してどんなフレーズなのか確認、10分程度練習してから、同じように弾けるかどうかチャレンジしよう。正しく弾けているかどうかのチェック方法としては、次のような3種類がオススメだ。自分でやりやすい方法をチョイスしよう。

 ギター上達度自己断後編(6)


もっとも簡単なのは、自分の前に鏡を置いて、弾きながら演奏フォームを目で見て確認する方法だ。それと同時に演奏が合っているかどうか、音を聴いて判断する。当然だが注意点は左右が逆に映るので、見慣れないと気になって演奏しづらいかもしれない。その場合は②または③の方法を選ぼう。


ギター上達度自己診後編(7)
 

ボイスレコーダーやスマホなどに演奏を録音してチェックする方法。フォームの診断はできないが、音が合っているかどうかの判断はこの方法のほうがわかりやすい。エレキギターはアンプを通した音を録音すること。レコーダーなどを置く場所によって録音レベルや音色が違ってくるので、いい音で録れるセッティングを見つけよう。


ギター上達度自己診断後編(8)

 

もっともオススメなのは、スマホやビデオカメラで動画を撮影し、それを観て(聴いて)チェックする方法。演奏フォームと弾いた音の両方をチェックできるので理想的。全体的なプレイフォームから、左手のフィンガリング、右手のピッキングの各フォームなど、お手本の動画とも見比べながら確認しよう。




ギター上達度自己診断後編(9)

 

コードの音を個別に弾く奏法が“アルペジオ”だ。3段階のレベルでアルペジオのスキルを自己診断。上級はアコギとエレキで別の課題フレーズなので、自分の楽器に合わせたフレーズをチェックしよう。


ギター上達度自己診断後編(10)

 

ギター上達度自己診断後編(11)

 

低音弦のルートから弾き始めて1弦まで弾いたら低音弦へ戻っていく、ピック弾きアルペジオの基本的な課題フレーズ。
Gコード時は6弦のルートを弾いた後5弦をスキップして4弦へ続けるんだ。
弾かない5弦は押さえなくても大丈夫。ピッキングのダウンアップの順序は自分が弾きやすいほうでOK!

 

 

ギター上達度自己診断後編(12)

 

ギター上達度自己診断後編(13)


右図のようなDコードの1弦上でハンマリングとプリングを装飾的に使用したピック弾きアルペジオだよ。
3小節目後半はピッキングする弦をミス しないように要注意。
4小節目は8分音符を3等分した“半拍3連符”の リズムでハンマリングとプリングを連続して弾こう。
 


ギター上達度自己診断後編(14)

 

ギター上達度自己診断後編(15)

 

上級アコギ


オンコードを含むスリーフィンガー系アルペジオの課題フレーズだ。
全体を通して親指(p )で5弦と3弦、人差指(i  )で2弦、中指(m )で1弦をピッキング。
2拍単位のピッキングのパターンを覚えよう。
左手は薬指で5弦を押さえたまま1〜3弦を押さえ替えるのがコツだぞ。

 

上級エレキ
 

スウィープピッキングを活用したアルペジオフレーズ。
各弦は押さえたままにせず、弾き終わった音は消しながら次の音を弾こう。
3弦から1弦までをダウンで弾くスウィープのリズムを正確にすること。
1小節目冒頭での離れたポジションへのプリングも要注意だよ。
 

 

ギター上達度自診断後編(16)

 

主に単音によるメロディーやフレーズを弾く“リードプレイ”を、3段階のレベルで自己診断。アルペジオ同様に初級〜中級はアコギ/エレキ共通。上級は別々の課題フレーズだ。ひとつひとつのフレーズを通して、自分の演奏スキルをしっかり見きわめよう。

 

ギター上達度自診断後編(17)

 

ギター上達度自診断後編(18)

 

Aマイナーペンタトニックスケールを基盤とする、ごくベーシックなリードフレーズ。
右図を参考に左手で押さえる位置を確認しながら音使いを覚えよう。
右手は8分音符のオルタネイトピッキングで弾くんだぞ!

 

ギター上達度自己診断後編(19)

 

ギター上達度自己診断後編(20)

 

フィンガリングテクニックを使用した16分音符主体のフレーズだよ。
1小節目の半音チョーキングの音程を正確に弾けるように!
 初級のペンタトニックスケールのポジションに1〜2弦7フレットと3弦9フレットの音を加えた、
左図のような音の位置を覚えよう。

 

ギター上達度自己診断後編(21)

 

ギター上達度自己診断後編(22)

 

上級アコギ
 

1小節目は1弦と3弦の音を重ねて鳴らす複音フレーズ。
2小節目は開放弦を利用したアルペジオ風のリードフレーズだぞ。
どちらも押さえる音の場所と変則的なピッキング順序を覚えることが課題。
特に2小節目のピッキングは要注意だ!

 

上級エレキ
 

Gメジャースケールの音を連続ハンマリングでつないでいくエレキ向けの速弾きフレーズだよ。
右手のピッキングにタイミングを合わせてハンマリングを連続させよう。
3弦から1弦にかけてのポジションの変化をしっかり把握することが課題だね。

 

 


(Go!Go!GUITAR 2018年11月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海