【レコードジャンキー富和】第12話「これが究極の異素材レコードづら!」

mysoundマガジン読者の皆さまにはもうお馴染み、レコードの深遠なる魅力をお伝えする【レコにまつわるエトセトラ】。その著者であるディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと今度は漫画の連載をスタート!? 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。
第12話では、カッコ良い自転車に乗ったフレディのオッチャン(でも格好はいつもどおり…笑)が、何やら慌てた様子でレコ部の部室に飛び込んできます。オッチャンが一刻も早く伝えたかったこととは果たして…?
超レア盤を身を挺して守ったことで、名誉の負傷をした富和。レコードの種類について部員たちに講義した夜、ひっそりと1人で肋骨レコード展示会を開催したのでした。自らの骨折すらもポジティブに活かす、これぞレコードジャンキーの鑑…!?
★今回のレコードMEMO★
レコードって黒くて丸いものっていうイメージだと思いますが、様々な色や写真があしらわれたものもあります。そんな色とりどりなレコードが、グルグルとターンテーブルの上を回ってるのを見るのは楽しいものです。
そして、そんなカラー盤も種類によっては名称が違ってくるもので、それぞれをキッチリ呼び分けているコダワリな方もいるでしょう。今回の話では触れていませんが、その中でも呼び分けが大事になってくるものが、日本特有の「赤盤」というものです。
その名の通り赤いレコードなのですが、ただの赤いレコードではありません。1960年代から70年代にかけて、東芝音楽工業がホコリが付かないを謳い文句に生産していた、「エバークリーン・レコード」というものになります。
普通の赤いレコードと色味も一風異なりますので、赤盤という呼称は東芝音楽工業製のものだけを指しています。つまり、同じ赤いレコードでも、他社生産のものが「赤盤」と呼ばれることはないワケですね……ややこしいですけど!
また、最後に出てきた「肋骨レコード」に関しては、以下の記事でも詳細を説明しています。ぜひ併せてご一読ください!
【レコにまつわるエトセトラ】肋骨レコード 〜 音楽への渇きが刻む、美しき闇レコードの世界【第14回】
<登場人物 プロフィール>
富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。
ヴァシュちゃん
レコード初心者なオテンバ娘。
レコ部の紅一点.。
キューくん
富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。
フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。
ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。
マック店長(テンチョー)
富和行きつけのレコ屋、ディスクオニオン高円寺本店の店長。
Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千