【レコードジャンキー富和】第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」


mysoundマガジン読者の皆さまにはもうお馴染み、レコードの深遠なる魅力をお伝えする【レコにまつわるエトセトラ】。その著者であるディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと今度は漫画の連載をスタート!? 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。

第14話では、学校からの帰り道にキューくんの家に誘われた富和。何を見せられるのかと思ったら、そこにあったのはレコード・プレーヤーでした。しかし、その鳴らす音にCD党のキューくんは満足していないようで…。

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(1)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(2)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(3)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(4)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(5)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(6)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(7)

 第14話「そう、大事なのはフォノイコづら!」(8)


愛しのヴァシュちゃんが初めてのレコード・プレーヤーを購入したのを知り(第11話参照)、自分も購入したものの使いこなせていなかったキューくん。富和の助けでフォノイコライザーを借り、無事にレコードの真価を実感できたようです。これにてようやく、レコ部の部員全員が“レコード・デビュー”と相成りました…!
 

 

 

★今回のレコードMEMO★

 

今回はレコードを聴く上で切っても切り離せない存在、フォノイコライザー(略してフォノイコ)の話です。
RCAピンケーブルの差し込み口に「LINE」とか「AUX」とか、そんなことが書いてあるのを見たことはありませんか? レコード・プレーヤーと繋ぐケーブルも形状自体は一緒なので、そこにも差すことはできるでしょう……。ただ、「PHONO」のように音を増幅したりはしてくれませんので、ものすごーく小ちゃな音でしか再生されないんです。

90年代以降のCD時代、大半のアンプから「PHONO」がなくなって久しいですが、そんな時にレコード・プレーヤーとの間を取り持ってくれたのがフォノイコです。
とはいえ、フォノイコは性能も価格も千差万別。とりあえずまともに聴くために使うっていう程度の安価なものもありますが、コダワリな方はアンプに「PHONO」があったとて、マストで自分好みのフォノイコをお持ちのはずです。

最近はそもそもアンプをお持ちではない方が多いこともあって、ここまでの文章を読んで「何言ってるか分かんねーよ!」っていう方も少なくないと思います。そんな方のためにも、フォノイコ内蔵のプレーヤーが色々なお店で販売されていたりと、気軽にレコードを楽しめるようになっています。安心してお楽しみくださいね!

あと最後に念のためですが、パッと見でお分かりの上級者な方へのエクスキューズです。Goldmundのプリ・アンプが出てきているのに、「パワー・アンプはどこにもないじゃないか?」とか、「サイズ感ちょっとおかしいんじゃないの?」とか、まぁごもっともな話なんですが、その点は生暖かく見ていただけると幸いです……。

ではまた次回をお楽しみに!

 

 

 

←前の話へ          次の話へ→

 


 

 

<登場人物 プロフィール>

 

富和(とみかず).png

富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。

 

ヴァシュちゃん.png

ヴァシュちゃん

レコード初心者なオテンバ娘。
レコ部の紅一点.。

 

キューくん.png

キューくん
富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。

 

フレディのおっちゃん.png

フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。

 

ボビー.png

ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。

 

マック店長(テンチョー).png

マック店長(テンチョー)
富和行きつけのレコ屋、ディスクオニオン高円寺本店の店長。

 

 


 

Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千