【レコードジャンキー富和】第20話「レコード夏合宿に行くづら!」

リアルタイムで触れてきた世代だけではなく、若い世代も巻き込みながら盛り上がりを見せている近年のレコード・ブーム。そんな中でレコードの深遠なる魅力をお伝えするべく、ディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと漫画の連載をスタート! 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。
第20話では、夏に浮かれるレコ部の紅一点・ヴァシュちゃんの姿からスタート。テンション高く海にBBQに花火と思いっきり夏を満喫する…かと思いきや、その全てをまさに蹴散らす勢いでレコ部の部長・富和が登場して…。
なんと富和が部員たちにもたらしたのは、ロックの本場・イギリスでの1週間に及ぶ強化合宿プラン。有無を言わさぬ勢いでヴァシュちゃんとキューくん、さらには保護者代わりのフレディのオッチャンも巻き込んでの珍道中が始まるのです…!
★今回のレコードMEMO★
海外の音楽好きで、さらにレコードが好きでたまらない、そんなモノ好きな方であれば、現地に行って思う存分レコードを買いたいと思ったことはありませんか?
もちろんお金もかかりますし、長期の休みを取るのが難しかったり、海外に不慣れで何かと不安だったり、そもそも「ウチの家庭ではそんな趣味全開の海外旅行は許しません!」とか言われたり……まぁ十人十色な理由で実現できない方も多いのかもしれません。
とはいえ、やはり現地に行って体験をすることによって、初めて得られる感覚もある気がします。ブリティッシュ・ロックが好きであればイギリスの田園を背に石畳を歩いた時、クラウト・ロックが好きであればドイツの質実剛健な建築と人柄に触れた時、そんな時にその音楽への理解が一段階ランク・アップするような気がするのです。なんとなくですが。
さらにレコードに焦点を当てると、その体感や理解はより具体的になります。日本のレコ屋とは大きく異なる品揃えやマナー、日本では見ることのない巨大なショップやレコード・フェア、現地に行かないと届かない真のレア盤の数々……。
たった1回でも良いんです。こういった体験を一度してしまえば、その後のレコード・ライフがより豊かなものになると(自身の体験を踏まえて)思うワケです。
今回から数回続く話は、実践的で参考になる内容にするつもりです。音楽、そして何よりもレコードを楽しむことに全振りした旅という、かなりニッチな内容にはなりますが、それだけにあまり他で語られないような話になると思います。
とにかく、この漫画をきっかけに「一度イギリスに行ってみようかな?」なんていうふうに思ってくれる方がいれば幸いです!
ではまた次回!
<登場人物 プロフィール>
富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。
ヴァシュちゃん
レコード初心者なオテンバ娘。
レコ部の紅一点.。
キューくん
富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。
フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。
ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。
マック店長(テンチョー)
富和行きつけのレコ屋、ディスクオニオン高円寺本店の店長。
Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千