【レコードジャンキー富和】第24話「レコード夏合宿に行くづら!(ディーラーお宅訪問編)」

リアルタイムで触れてきた世代だけではなく、若い世代も巻き込みながら盛り上がりを見せている近年のレコード・ブーム。そんな中でレコードの深遠なる魅力をお伝えするべく、ディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏が、なんと漫画の連載をスタート! 得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにご紹介していきます。
第24話では、とあるレコード・ディーラーのお宅を訪問したレコ部の一行。どうやら第22話で訪れたレコード・フェアで富和が知り合った人の自宅のようです。扉を開くとちょっと不気味な雰囲気も漂いますが、果たしてレア盤との出会いは…?
ディーラーのシド兄さんに案内されて、足を踏み入れた部屋のラックからは悶絶級のレア盤がざっくざっくと発掘されていきます。どこかに隠されているという最レアな1枚を求めて、ぷんぷんと匂い漂う壁(The Wall)を蹴破った先にいたのはあの牛でしたとさ…。
★今回のレコードMEMO★
皆さんはレコード・ディーラーという存在をご存知でしょうか?
ここ日本ではかなり希少な存在と言わざるをえないのですが、海外ではレコードの売買だけで生計を立てている人って、けっこう多いものなんです。
そんな海外のディーラーたちは、インターネットを通じて販売したり、レコード・フェアで対面販売したりもしますが、バイヤーたちを自宅に招いてのおもてなし販売(?)もしているのです。
私たち日本人の感覚からすると、いきなり初対面の人の家に行くのって、抵抗ある人が大半だとは思います。もちろん招くほうだってそうですけど。ただ、私たちバイヤーにとっては、見ず知らずのディーラーにアポを取って、初対面でのお宅訪問は日常茶飯事っていうヤツなんです。
とはいえ、訪問日の何週間か前にメールだけで約束してたりするので、どっかの片田舎の駅に夜、なんていう待ち合わせだったりすると、本当に来てくれるのかとか、そもそもヤバイ奴だったらどうしようとか、そんな一抹の不安がよぎってくるものです……。
まぁ実際のところは、99%は良い人で、95%はちゃんと待ち合わせに来てくれます……って、100%じゃないんかい!?
レコードのためならえんやこら!
<登場人物 プロフィール>
富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。
ヴァシュちゃん
レコード初心者なオテンバ娘。
レコ部の紅一点.。
キューくん
富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。
フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友。
QUEENに全てを捧げる漢。
ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。
マック店長(テンチョー)
富和行きつけのレコ屋、ディスクオニオン高円寺本店の店長。
Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千