【レコードジャンキー富和】第34話「憧れのメロトロンづら!」
mysoundマガジン読者の皆さまにはもうお馴染み、レコードの深遠なる魅力をお伝えする【レコにまつわるエトセトラ】、独自の視点で推薦盤を紹介する【秘密レコード〜 レコ屋がこっそり教える、ヒミツのレコメンド】。その著者であるディスクユニオン新宿ロックレコードストア店長の山中明氏による、漫画連載が【レコードジャンキー富和】です。得意のイラストを武器に間口はより広く、しかしディープな内容をポップにお届け!
第34話では、いきなりレコ部の部室に鎮座するヴィンテージ楽器のようなものが登場。そう、これぞプログレ・ファン永遠の憧れ「メロトロン」! なんてドヤ顔の富和に対して、ヴァシュちゃんの怒りが沸々と込み上げてくる音が聞こえてくるような……。
部費と積立金を横領して買ってしまったという、憧れのメロトロン(それだけで100万もあったの!? というツッコミはさておき。笑)。いろんな役に立つはず! という言い訳むなしく、悪用したことがバレてフリップ先生(&シルおばさん)にお仕置きされた富和でしたとさ。
★今回のレコードMEMO★
メロトロン、それは甘美な響き……。メロトロンは特にロックの世界で重宝されてきたヴィンテージ楽器ですが、その溢れ出す個性はとりわけ特別なものです。
今やアプリでシュミレーターまでもがあるハイテクな時代。ただ、メロトロンの不安定でアナログな挙動、そしてあの威風堂々とした純白の佇まいは、今でも多くの人の耳を惹きつけてやまないのです。
The Beatles、The Rolling Stones、King Crimson、Yes、デヴィッド・ボウイ……メロトロンを使用したアーティストを挙げ出せばキリがありませんが、彼らの音楽の端々に使用されたあの蠱惑的な音色に魅入られて、メロトロンが入っているレコードだけを蒐集する、そんな偏執的なコレクターもいるものです。
ちなみにですが、個人的にオススメのメロトロン使用曲は、イギリスのカンタベリー・ロック・グループ、Matching Moleの代表曲「O Caroline」です。まだ未聴の方はぜひ一度お試しくださいね! ではまた次回!
<登場人物 プロフィール>
富和(とみかず)
3度の飯よりレコが好き、ナチュラル・ボーン・レコード・ジャンキー。
好きな音楽はブリティッシュ・ロック。高円寺在住。
マローン
富和の相棒の猫。
レコード部のアイドル。
ヴァシュちゃん
レコード初心者なオテンバ娘。
レコ部の紅一点.。
キューくん
富和の同級生。
顔も趣味も度を越しているが、根は優しい富和の良き友達。基本CD党。
フレディのおっちゃん
富和の一番のレコ友(レコード友達)。
QUEENに全てを捧げる漢。
ボビー
クールに決めるレコード仕事人。
数少ない富和憧れのディガー。
シルおばさん
富和を幼少の頃から見守り続けてきた育ての親。
マック店長(テンチョー)
富和行きつけのレコ屋、ディスクオニオン高円寺本店の店長。
フリップ先生
レコ部の顧問。音楽は詳しいがレコードには疎い。
Text&Comic:山中明(ディスクユニオン)
Edit:大浦実千