磯貝サイモンインタビュー 15年経ってようやくスタート地点に立てた


今年デビュー15周年を迎える磯貝サイモンが、4年ぶりとなるニューアルバム『silver lining』を7月14日にリリース。歌詞について“ようやくスタートラインに立てた”と話す本作は、1曲1曲がプリミティブな輝きを放ち、まるでひとつのストーリーに帰結する短編小説集を耳で味わうような濃密な音世界が広がる。デビューから15年間を振り返りつつ、コロナ禍での意識の変化、そして本作について、じっくりと話を聞いた。

僕の歌詞の書き方は、どちらかと言うと小説に近い

 

――今年デビュー15周年ということで、デビュー当時と今の自分を比べてみてどうですか?

磯貝
:15年間って人で言うと中学3年生になるんですか? 長いですね。デビュー当時を思い返すと、今とはマインドが全然違いました。自分にとって23歳でのデビューというのは、たぶん若すぎたのかなと思う節もありますね。でも、たまたま見つけてもらったのがその歳だったので、デビューできただけでも良かったと思いますけど。
 特に自分の中でコンプレックスだったのが、歌詞を書くことでした。小さい頃から音楽はいろいろと作っていましたけど、10代の頃はそこまで言葉を大切に考えていなかったんですよね。当時の事務所の人たちにも、“とにかく君は歌詞が弱い”みたいに言われていて。歌詞に関しては、15年経ってやっと満足できるようになってきたというか、ようやくスタート地点に立てた感じ。これまで100%納得できるものってなかなか書けなかったけど、今回のアルバムは歌詞の面でも濃厚なものになったと思っています。

――“スタート地点にやっと立てた”と思う所以は?

磯貝
:デビュー当時は、何のために歌詞を書くのか、何を歌いたくて書いているのかが明確じゃなかったんです。でも今は明確な目的、例えば楽曲のモチーフを見据えて書くことができるようになってきました。歌詞を書くのが得意な人からすると、“それってめちゃくちゃスタート地点じゃん”っていう話だと思うんですけど、そういう基本的なところがわかり始めて。アルバムという1つの作品として、やっと納得できる曲たちが集まったなと。単曲ではなく、全体として言葉の面で伝えたいものがまとまりました。

――歌詞の書き方も変わった?

磯貝
:僕の歌詞の書き方は、どちらかと言うと小説に近いと思います。小説って、これが伝えたいからこういうストーリーを描いているというよりは、たぶんストーリーが先。物語の解釈は読者に託されているところがあると思っていて、自分もわりとそうやって作ることが多いというか。ストーリーテラーじゃないですけど、“この歌に対してどう思うかはあなた次第ですよ”という曲を作っていきたいんですね。前作『sponge-like』が完成した時に、やっと次にどんな作品を作りたいか見えてきた気がすると感じたんですけど、その時に思い描いたものはだいぶ今回の『silver lining』で具現化できました。さらに『silver lining』を作り終え、“次のアルバムはこうしたいな”っていうのがもう出てきているので、ちゃんと前に進んでいると思っています。

 

磯貝サイモンインタビュー(1)

 

ラブソングをたくさん作るよりは、人生を見つめ直す時期

 

――そのニューアルバム『silver lining』は制作過程を生配信していましたね。

磯貝
:コロナになってリアルなライブができなくなったので、最初は途方に暮れていたんですけど、たまたまコロナ直前にライブ配信のお誘いをいただいて。もともと映像が苦手で毛嫌いしていたのに、機材まで揃え始めました(笑)。そのタイミングが、ちょうどアルバムのレコーディングを本格的にやらなきゃと思っていたのと、アルバムを作るんだったらドキュメンタリーも撮りたいと以前から思っていたんですよ。でも、どうやってドキュメンタリーを撮ったらいいのかわからなくて。だったらレコーディングの様子を配信しようと、生中継番組『コックピット訪モン』を始めました。これをやって改めて気付いたのは、本当にレコーディングって時間がかかるなって(笑)。約1年かかっちゃいましたね。だけど、アルバムレコーディングと配信があったからこそ、何とかこの1年腐らずに生きてこられたというか。お客さんとのコメントを介したコミュニケーションがなかったら、1人でやっていても根詰まっただろうなと思います。たまに演奏の仕事で外に出ることはありましたけど、コロナ禍中はほとんどスタジオにいますからね。

――コロナ期間で音楽との向き合い方や意識に変化はありましたか?

磯貝
:当たり前だったライブがなくなるのが、自分にとっていかにつらいかがよくわかりました。あとは、音楽の在り方についても考えさせられましたね。それこそ今回のアルバムで初めてハイレゾ配信した理由も、レコーディングを生中継したことによって今まで以上により良い音で聴いてもらいたいと思ったから。世の中がインナーになりがちだったので、BGMとして流れる音楽というより、じっくり聴く音楽が大事だなって。コロナ前は意外と音楽を聴く時間が持てなかったんですけど、最近はスタジオにこもって音の細かいところまで聴くようになったり、細部までクローズアップできる心の余裕ができた気もします。僕の中での変化はそれですね。

――いろいろな変化を経て、『sponge-like』以来4年ぶりのアルバムがリリースされたわけですが、収録曲はいつ頃に書かれたものですか?

磯貝
:ここ数年で作り溜めた曲が多くて、ライブで先に歌っている曲もたくさんあります。コロナ禍になってから発表したのは、今回の推し曲でもある「耳鳴りを止めてくれ」や「平和ボケのこのシマから抜け出せ」。「web」は2020年1月に出した曲で、一番新しいのはインストの「silver lining」です。ずっとこういうのをやりたかったんですよ。アルバムの1曲目にオーバーチャー(序曲)みたいなものを入れてみたくて。思うがままにサウンドスケッチで作っていったインストですね。台詞を入れるつもりもなく、途中で台詞がハマりそうだなと思ってボソボソ呟きながらレコーディングしたら意外と良かった。フラッシュアイディアの塊です。

――この曲がアルバムのタイトルにもなっていますし、ストーリーや情景が思い浮ぶというか、良い導入になっていますね。

磯貝
:コロナ禍というのもあって、そういったものもやんわりと表現できているのかなって、後付けで思いましたね(笑)。それ以外は2~3年前からある曲が多くて。例えば「パレードを歩くその日まで」は、3年前にNACK5さんから“西武ライオンズの応援テーマソングを作ってほしい”とオファーされて書いた曲です。今回、アルバムのイメージに合わせてリアレンジしました。オリジナルは超元気応援歌!みたいな感じだったんですよ。

――アルバムタイトルは“Every cloud has a silver lining.(困難の裏側には必ず光がある)”という海外のことわざから取ったそうですね。

磯貝
:このことわざに出会ったのは本当に偶然で。ずっとタイトルを探していたのですがなかなか見当たらなくて、“希望の光”で検索していたらこのことわざについて深く書かれているページがあったんです。太陽が雲の向こうから透けているというか、雲が銀色に光っている状態。つまり間もなく晴れるってことですけど、調べてみると奥深いし、新しく知った言葉をタイトルに付けるのも良いなと思いました。もともとは“生きる”の3文字をテーマに作っていて、でも流石にタイトルで“生きる”は堅苦しいよなと(笑)。そんな中で見つけたのがこの言葉。アルバムのテーマにも合っていて、響きも良いし、過去作も単語2つのアルバムタイトルが続いていたので、そこも良いなと思って。

――“希望の光”という言葉を探していたのは、今の時勢も影響していますか?

磯貝
:そうですね。でもそれ以前から、たぶん30代になった自分のモードとして、ラブソングをたくさん作るよりは、人生を見つめ直す時期なのかなと思って。だから、今のタイミングでそういうアルバムを1枚ちゃんと作っておきたいなと。それで“生きる”をテーマにどっしりと書きました。もちろん“生きる”には愛も含まれていると思うので、そういった意味でのラブソングは入っていますけど。なぜかクリスマスソングまでありますし(笑)。

――その「ミセスクロースのねがいごと」もすごくユニークな表現ですね。

磯貝
:この曲は2年前のファンクラブイベントで、お客さんの目の前で作ったんです。サンタさんがどうとか、プレゼントがどうとかって曲はいっぱいあるから、それならまったく違う角度で作ろうと。ちょうどそのイベントを企画していた時に、ラジオで知ったのかな。サンタさんには奥さんがいて、母国フィンランドで待っているって話を耳にして。それをイベント中に思い出したんです。

――ユーモアもありながら、最後の〈あなたが帰ってくることがわたしの一番のプレゼント〉にグッときました。気をてらった歌詞よりも、シンプルな言葉のほうが胸に刺さります。

磯貝
:たぶん、背景が“ミセスクロース”だからこそ響くんだと思います。ありきたりな言葉を書いても、奥に見える背景をいかに作っていくかで響き方は変わる。それまでのストーリーが上手くできていたから、シンプルな最後の1行がちゃんとゴールになっているというか。僕は歌詞を書いても出来上がった瞬間に忘れるタイプで、自分が書いた言葉を全然思えていないんですよね。地元・相模原市のキャンペーン用に作った「skylark」はすごく時間をかけたので覚えているんですけど(笑)。

――「skylark」はどのあたりに時間が掛かったんですか?

磯貝
:CMで使われることが決まっていて、絵コンテもできていたので、サビはその絵に合う言葉を選びました。でも、AメロとBメロはずっとこんな真っ直ぐな言葉ばかりを並べるわけにもいかない。あまりにも歌詞に悩みすぎて、地元まで1回行ったんですよ。街を散歩していたら鳥が飛んでいて、そういえば鳥の曲をずっと書いてみたかったことを思い出し、調べたら相模原の市の鳥が雲雀(英語でスカイラーク)だと知ったんです。“飛んでいきたい”とか“風に乗って”とかサビの歌詞は決まっていたから、そこでテーマがはっきり見えてようやく進んだ感じでした。

――テーマが決まってからはスムーズでした?

磯貝
:いや、あらぬことか、メロディが完全に決まっちゃっていて。僕は必ずメロディと歌詞を同時に日進月歩で進めていくので、メロディだけ先にあると本当に大変なんですよ。この言葉を入れたいのにメロディにハマらなくて、その作業を永遠と繰り返す。思い出すだけで吐きそうになるくらい大変だったな(笑)。でも、こういう曲調は今回のアルバムにはなかったですし、たまにはデビュー当時みたいな曲調も良いかと思って、あえてストレートな曲を作ってみた部分もありますね。

 

磯貝サイモンインタビュー(2)

 

歌詞カードを見なくても理解できるものを常日頃から心掛けています

 

――楽器に関してはほとんどご自身で演奏されていますね。

磯貝
:そうですね。自分じゃないものを挙げると、「あんよがじょうずピコピコピ」と「サイテーなスタート」のペダルスティールギター。あとは「平和ボケのこのシマから抜け出せ」で海外のゲストミュージシャンに参加していただいたくらいかな。実は僕、スウェーデンで作家活動を始めて。「平和ボケのこのシマから抜け出せ」はスウェーデンで出会ったミュージシャンとか、あとはコロナ直前に去年のNAMMショー(世界最大級の楽器見本市)でロサンゼルスへ行ったんですけど、そこで出会ったミュージシャンにも参加してもらいました。タイトル的にも海外のミュージシャンがハマるなと思って。もちろん音楽的にも、例えばベースはダーティ・ループスのヘンリックに弾いてもらったんですけど、ダーティ・ループスの音楽ってすごく複雑でフュージョンポップスみたいな感じなので、そういうプレイスタイルだったらハマるなと。前回のシングル「web」で一緒にやった時はヘンリックが日本にいるタイミングでしたが、今回はリモートで何往復か送ってもらい、最終的にはヘンリックらしいフレーズがたくさん盛り込めました。

――「平和ボケのこのシマから抜け出せ」は何がきっかけで生まれた曲ですか?

磯貝
:スウェーデンなどに行って、外から日本を見たのがすごく影響していると思います。ただ歌詞に関しては、シンガーソングライターにありがちな、”自分のことを歌う”スタンスがあまりなくて。そのスタンスを守ると、曲のバリエーションが狭まってしまうのと、何でもかんでも“イコール自分”って思われるのがつらい。僕はあくまでストーリーテラーでありたいから、この曲も自分がどうだっていうより、海外から見た日本をテーマに言葉をつないだ感じです。それこそ、スウェーデンはスウェーデン語が母国語なのにみんな英語を話せるし、NAMMショーでもいろいろな国の人がみんな普通に英語をしゃべっていて。だけど、島国の日本は外に目が向かないというか、内々で収める文化がある。韓国も音楽ビジネスにしたって常に外へ向いて、海外で活動することを前提にしている。僕もずっと韓国のアーティストと仕事をさせてもらって、それを間近で見てすげぇなと思っていました。そういう積もり積もった経験から、この曲が生まれたんだと思います。

――「あんよがじょうずピコピコピ」が生まれた経緯はどうですか?

磯貝
:さっき自分のことは歌わないと言いましたけど、こればかりはそのまま書きました。ちょうどおばあちゃんが亡くなって。それでも、やっぱり普通の曲にはしたくなかった。このタイトルは、当時おばあちゃんが歌っていた曲名なんですよ。悲しい曲じゃなく、ライブでもすごく楽しく歌っていますが、お客さんは涙を流して聴いてくれる方も多いですね。

――帰省できなかったり、今まで当然のように会えた人にも会えない時世ですから、そういう意味でもハッとさせられる曲です。

磯貝
:僕も良い曲が書けたと思っています。自分の歴史をここでひとつ残せたかな。“この曲が一番耳に残る”って言ってくれる人も多いです。ただ、(時間が)長いのが玉に瑕(きず)ですね。ラジオで流せない(笑)。端折るわけにもいかないから難しいんですよ。「トイレの神様」状態なんです。植村花菜ちゃんの「トイレの神様」は僕も制作で携わっているんですけど、その時におばあちゃんの曲って良いなと思ったのもどこかで影響していると思います。「トイレの神様」もすごい角度からの曲じゃないですか。「あんよがじょうずピコピコピ」もなかなかの角度から書けて良かったです。楽曲ってもう本当に角度が勝負ですね。

――そういう意味で言うと、『silver lining』には独特な角度からの曲が並んでいて、なおかつ寄り添ってくれる歌詞が多いと感じました。

磯貝
:とにかく、歌詞カードを見なくても理解できるものを常日頃から心掛けています。サラッと流れず、引っ掛かるような歌詞。奇をてらいすぎる必要はないし、そのバランスは経験かなと思いますけどね。そこに作詞家としてのアイデンティティが出せると思うので、これからも磨いていきたいです。

――磯貝さん的にはここがスタート地点なんですよね。

磯貝
:そのスタート地点の所信表明的な曲が「ありんこみたいに生きていこう」になるのかな。言葉の響きがどうこうというより、ひたすらひとつのメロディが十何連も続く状態(笑)。7分53秒もあるんですけど、この7分53秒のカーブを描くのが大変で。しかも、コーラスを入れないと最初から決めていたので。

――〈もう何周目ですか?同じとこグルグル〉という歌詞があるので、そこともリンクして。

磯貝
:確かに! そこは全然意識していなかった(笑)。なるほど、面白いですね。コーラスを入れればだんだん盛り上がれますけど、自分の演奏のテンションだけで7分53秒を盛り上げてやろうと、今回初めて挑戦してみたんです。途中からマンドリンがオーケストラみたいに入ってきて、演奏もクレッシェンドしていって。あとからミックスで調整するのではなく、演奏の強さでだんだん盛り上がって聴こえるようにこだわりました。一番最後まで、まったくコーラスがないんですよね。そこが実は音楽的なところでいうとポイントです。今回、唯一じゃないですかね、コーラスが入っていない曲は。他の曲も含め、コーラスは全部自分で入れています。子供の声とか奇声とか、声色をいろいろと変えて録ったのですが、すべて配信中に収録しました。だから、ジャケットのスペシャルサンクスの最後に“コックピップ訪モンでレコーディングをずっと見届けてくれたみんな”と書いていますけど、この配信を見てくれた人が支えてくれたおかげで完成したアルバムだと思っています。

 

磯貝サイモンインタビュー(3)

▲「サイテーなスタート」で使用したギリシャの民族楽器“ブズーキ”(左から2本目)。

 

一般的なCDとは一線を画した音質なので、温かさとか音の深さが感じられる

 

――アルバムの締めはDream Amiさんに提供した「サイテーなスタート」のセルフカバーです。たくさんのアコースティック楽器の音色が心地良い、オーガニックなアレンジですね。

磯貝
:原曲はAmiちゃんのソロアルバム『Re: Dream』に入っていて、そこでも最後に収録されたんですよ。だからってわけじゃないですけど、明るい曲で終わりたかった。元のバージョンも僕がアレンジしていますが、今回はブズーキ(ギリシャの民族楽器)をメインに使って全然違う感じにしました。最近はこういう複弦系のエキゾチックな楽器がすごく好きで。ちょっとでも変わった楽器を使わないと、音がガチャガチャしないんですよね。

――そういうさまざまなトライもあって、アルバム1曲1曲が異なる色になりました。

磯貝
:色で言うと今回の音的なポイントは、アナログテープを通してレコーディングしたこと。すべてのトラックをカセットテープ(タスカムの688)に通して、さらにそこからオープンリールデッキ(ティアックの33-2)で録音して仕上げているんですよ。だから、今までのアルバムとは音色が全然違うし、一般的なCDとは一線を画した音質になったと思うので、温かさとか音の深さが感じられると思います。

――そもそも、アナログ録音でやろうと思ったのはなぜですか?

磯貝
:『sponge-like』でもやりたかったんですけど、4年前は知識がなさすぎたのと、あとは機材を手に入れるまでに途方もない苦労がありまして。当時MTRの最高峰と呼ばれていたタスカムの688が、修理するために部品取りも含めて7台必要だったんです。30~40年前の機材なので、そもそも個体すらないんですよね。それを買い集めて、テックの人と組み上げたら時間が掛かってしまいました。

――今後もこの手法は続けていく予定ですか?

磯貝
:もうデジタルには戻れないですね。8トラックまでしか録れないので、めちゃくちゃ大変ですけど。例えば「パレードを歩くその日まで」は約100トラックありますから(笑)。

――タイトルも機材もアートワークも、配信を通じてのコミュニケーションも、今回は出会いの多い作品ですね。

磯貝
:本当にそうですね。最後にジャケットについて説明すると、初めて芸術家の方にお願いしました。出会いは2年前のFM802/FM COCOLOが行ったアートプロジェクトの『UNKNOWN ASIA』っていうアートフェアの企画で、僕が審査員をやらせていただいたんです。その時に恐れ多くも“磯貝サイモン賞”を贈らせていただいたのが、今回ご一緒したあおきさとこさん。あおきさんは布を染色するのが得意な方で、この飛行船も布に染色して固めたものなんです。カメラマンの鈴木友莉さんのアイディアもあって、後ろから光を当てて透けて見えるようにして、『silver lining』を表現してもらいました。

 

磯貝サイモンインタビュー(4)

▲本作のレコーディングで大活躍のオープンリールデッキ、ティアック33-2(左)。8トラックカセットMTRのタスカム688(右)。

 


 

【プロフィール】
1983年9月20日生まれ。シンガーソングライター。名前は本名。父親がサイモン&ガーファンクルの大ファンで名づけられた。2006年メジャーデビュー。アルペンCMソングとなったデビュー曲「君はゆける」は、全国のラジオ30局以上のパワープレイを獲得。優しさと力強さがかわるがわる顔を見せるような二面性を持つ歌声は、特に弾き語りライブにおいて定評がある。ギターやピアノ以外にも、レコーディングではドラムやベースも演奏し、時々ライブでも披露される。
2014年、亀田誠治・山村隆太(flumpool)・阪井一生(flumpool)が中心となって結成されたバンド、THE TURTLES JAPANにPiano & Keyboardとして加入。
2016年、デビュー10周年を迎え、渋谷TSUTAYA O-EASTで10周年記念ライブを開催。ゲストには寺岡呼人、椎名慶治、K、山村隆太&阪井一生(flumpool)が登場、そしてシークレットゲストで岩沢厚治(ゆず)がお祝いに駆けつけた。名古屋メ~テレ公式キャラクター”ウルフィ”テーマソングを2014年より歌う。
2017年、4th Album「sponge-like」をリリース。自身の音楽活動に加え、楽曲提供やプロデュースなども行っている。特に女性アーティストに提供する女性視線での歌詞は人気が高い。様々なバンド・アーティストのツアーサポートも務める。本人が語る夢は「死ぬまで歌い続けること」。
http://isogaisimon.net/

 


 

【リリース情報】

NEW ALBUM

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「silver lining」
hitoride records
3,300円(税込)
7月14日発売

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ぜひ、ハイレゾ音源もお聴きください。
https://recochoku.jp/album/A2002289795/hires_album
https://mora.jp/package/43000074/TCJPR0000803164_hires/

<収録曲>
1. silver lining
2. 耳鳴りを止めてくれ
3. web -tangled mix-
4. 忍者ユトリくん
5. 平和ボケのこのシマから抜け出せ
6. その手錠を外す前に
7. パレードを歩くその日まで
8. あんよがじょうずピコピコピ
9. ミセスクロースのねがいごと
10. skylark -tailwind mix-
11. ありんこみたいに生きていこう
12. サイテーなスタート

 


 

取材・文・撮影:溝口元海(be stupid)