買ったその日に弾けちゃう!アコースティックギターはじめの一歩 -前編-【Go!Go! GUITAR プレイバック】


念願のギターを手に入れてみたものの、何から手をつけていいのか戸惑っていませんか?この講座では、ギターを買ったばかりのみんなのために、いちばん最初に知っておいてほしい項目にしぼってレクチャーしていきます。これからギターをはじめる人だけではなく、多少は経験があるという読者も、この機会に基本のキホンを見直してみましょう。


解説/竹内一弘

アコースティックギターはじめの一歩 (1)

 

左手と右手の構え方
 

アコースティックギターはじめの一歩 (2)

 

 アコースティックギターは座って弾くことが多い楽器です。座って構えるときは、膝が90度程度に曲がるように椅子の高さを調節し、右足太ももにボディのくぼみを乗せ、ネックが床と平行になるような状態が基本姿勢のフォームです(図1)
 立って弾くときはストラップ(肩ひも)の穴をエンドピンに引っ掛け、もう一方はボディ側のストラップピンに引っ掛けますが、ストラップピンがないギターならヘッドにストラップの紐を結びつけます(図2)

 

アコースティックギターはじめの一歩 (3)アコースティックギターはじめの一歩 (4)

 

左手と右手の構え方
 

◉左手 まずは自然な形でネックを握ってみましょう。親指は6弦に覆い被さるような状態にします(Ph1)。弦を押さえる指はフレットに対し少し斜めになりますが、それが自然な構えです。そして、手の平はネックにベッタリとつけるのではなく、ネックと1〜2cm程度隙間がある状態にします。
◉右手 肘を曲げて自然な形でボディに乗せ、右手を弦上へ移動させましょう(Ph2)

 

アコースティックギターはじめの一歩 (5)

親指を6弦側に出して握りこむようにして構える。弦を押さえる指はフレットに対し、少し斜めになる。

 

アコースティックギターはじめの一歩 (6)

ピックを持つ右手がサウンドホールの中心にくるように、右肘をボディに乗せる。

 

☑️ セルフチェック 
 

 膝が90度程度に曲がる椅子の高さになっている

 右足太ももにボディのくぼみが乗っている

 ネックが床と平行になっている

 ネックを持つ左手の手のひらとネック裏側に1〜2cmの隙間がある

 右肘をボディに乗せ、右手がサウンドホールの辺りにある

 

アコースティックギターはじめの一歩 (7)

 

アコースティックギターはじめの一歩 (8)

 

チューニングとは
 

 ギターは正しいチューニングをしないと綺麗に響きません。チューニングにはいくつかの方法がありますが、もっとも簡単なのはチューナーを使う方法です。アコースティックギターにはアンプへつなぐシールドジャックがないので、ヘッドに装着できるクリップチューナーが便利です。チューニングは時間とともに、また気温の変化によっても狂うものなので、ギターを弾く前には必ずチューニングを行いましょう。

 

チューナーの使い方
 

 チューニングは6弦の開放弦をE音に合わせることからはじめます。次に5弦の開放をA音、4弦の開放をD 音と、順番にチューニングしていき、1弦までひと通り終わったらもう一度6弦からチューニングの状態を確認しましょう(図3)。各弦をチューニングしていくことで狂ってくる場合があるので、これを数回繰り返していきます。音程(ピッチ)を示す針が真ん中に来ればチューニングが正確に合っている状態です(図4)。すべての弦で音程が合えばチューニング完了です。

 

アコースティックギターはじめの一歩 (9)
 

アコースティックギターはじめの一歩 (10)

 

☑️ セルフチェック 
 

 チューナーを準備している

 ピッチが安定するまでチューニングをした

 

ピックの持ち方
 

アコースティックギターはじめの一歩 (11)

 

 例えば紙を人差指と親指でつまむように、ごく自然な形でピックを持ちましょう。ピックの先端は1cm程度出ている状態にします(Ph3)。ピックには様々な形や硬さ(厚さ)がありますが、自分にとってのベストを探すには、実際にいろいろなピックを試してみるしかありません(図5)。硬さは最初のうちはミディアムを使っておけば間違いないでしょう(図6)

 

アコースティックギターはじめの一歩 (12)

 

アコースティックギターはじめの一歩 (13)アコースティックギターはじめの一歩 (14)

 

☑️ セルフチェック 
 

 ピックを人差指と親指でつまむように持っている

 ピックの先端が1cm程度出ている

 

保管場所に気を付けよう!
 

 アコースティックギターは、表面は綺麗に塗装されていますが、指板やボディの内側は未塗装で木がむき出しの状態です。木は変形しやすい素材なので、過度な湿気や急激な温度変化に敏感です。例えば、玄関ドアの近くに保管しているとドアを開ける度に温度が変化したり、浴室の近くは湿度が上がるため楽器にとっては厳しい環境と言えます。そのような場所に保管しているとネックが曲がったりボディ表面が割れることもあるので、できれば自分の部屋など気温と湿度が大きく変化しにくい場所に保管しましょう。

 


(Go!Go! GUITAR 2018年2月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海