ギタリストが知っておくべき用語をすべてカバー! Go!Go! 音楽用語辞典 第6回 た・ち・つ【Go!Go! GUITAR プレイバック】

 

日本語や英語、はたまたイタリア、ドイツ、ラテン語まで入り交じっている音楽用語。本来の意味や語源を知ることで君たちの音楽人生はより豊かになる! これは、ギタリスト、バンドマン目線で書き下ろした至極の音楽用語辞典である!


解説/平川理雄

 目次一覧  > 
 

た行

タイ
ダイアグラム
ダイアトニックコード
ダイアトニックスケール
対位法
ダイナミクス
ダイレクトボックス(D.I.)
ダ・カーポ
多弦ベース
タッピング
タブ譜
ダブルシャープ
ダブルネックギタ
ダブルフラット
ダル・セーニョ
短音階
短調

 


チューナー
チューニング
長音階
調
調号
長調
チョーキング

 


ツインリード

 


 


 

タイ

 音楽用語   演奏指示 
 

楽譜上で2つの同じ高さの音を結ぶ弧線。タイで結ばれた音は1つの音として演奏される。

Go!Go! 音楽用語辞典_01

 

ダイアグラム

 音楽用語   記譜 
 

ギターやバンジョーなどの楽器で、コードの押さえ方やスケール音の位置を指板の図で表したもの。
 

Go!Go! 音楽用語辞典_02

 

ダイアトニックコード

 音楽用語   コード・スケール 
 

ダイアトニックスケール上に成り立つ7つの和音を指す。3音構成によるものと4音構成によるものに分けられる。キーが変わっても度数による表記は変化しない。そのため、メジャーダイアトニックコードと3種のマイナーダイアトニックコードは覚えておくと便利。またメロディーがダイアトニックスケールで作られている限り、ダイアトニックコードで伴奏することが可能。

👉ダイアトニックスケール

Go!Go! 音楽用語辞典_03

 

ダイアトニックスケール

 音楽用語   コード・スケール 
 

広義では7音構成の音階をいう。一般にはオクターブ内に5つの全音と2つの半音を持つ音階を指し、通常は長音階と3種の短音階の意味で使われることが多い。

👉ダイアトニックコード

 

対位法

 音楽用語   理論・作編曲 
 

複数の旋律を、それぞれの独立性を保ちつつ組み合わせる作曲法。ポピュラー音楽では、メロディーに対する裏メロディのような存在。

​​​​

ダイナミクス 

 音楽用語   演奏指示 
 

①強弱法による作曲手法。楽譜上には強弱記号で示される。②音の強弱の幅のこと。小さな音から大きな音まで幅広い音量をコントロールすることを「ダイナミクスが広い」という。

👉強弱記号

 

ダイレクトボックス(D.I.) 

 機材   録音・PA・ステージ 
 

電気・電子楽器をミキサーに接続する際、インピーダンス変換と平衡化を行う変換器。これを用いることでギターやベースのサウンドの輪郭がぼやけることなく、また低ノイズで録音することができる。ビートルズの録音のために開発された。D.Iとはダイレクト(直接)・インジェクション(接続)の略。

 

ダ・カーポ

 音楽用語   記譜 
 

「頭から」の意。D.C.と略記。この記号があればそこから曲の冒頭に戻り、再び演奏を続ける。曲の冒頭に戻ることがわかっているため、ダルセーニョに対するセーニョ記号に相当するものはない。

👉ダル・セーニョ


Go!Go! 音楽用語辞典_04

 

多弦ベース

 他楽器 
 

5弦や6弦、またはそれ以上の弦数を持つベース。通常の4弦ベースよりも広い音域をカバーし、特に低音側に1本加えたローB弦を要求される場合が多い。

Go!Go! 音楽用語辞典_05

 

タッピング

 ギター   奏法 
 

ギターの奏法の一種。記号(↓)のついた音を指先で叩いて音を出す(ハンマリングと同じ動作)。右手で行うものを「ライトハンドタップ」、左手で行うものを「レフトハンドタップ」と呼ぶが、特に右手の場合は押弦した場所から離れたポジションの音を鳴らし独特のフレーズを作ることができるため、一般的にタッピングといえばライトハンドタップのことを指す場合が多い。また、高速でタッピングとプリングオフを組み合わせた奏法はライトハンド奏法とも呼ばれる。

👉ライトハンド奏法

Go!Go! 音楽用語辞典_06

 

タブ譜

 音楽用語   記譜 
 

音符を使わない、フレットつき弦楽器のための記譜法の一種。正式名称はタブラチュア。ギター用タブ譜では弦と同じ六線譜で上から1弦、2弦…6弦を表す。フレットは線上の数字で示し、音の長さは通常の五線譜と同じ符尾や休符で表示する。

Go!Go! 音楽用語辞典_07

 

ダブルシャープ

 音楽用語   記譜 
 

重嬰記号。「𝄪」と書く。音符の左側にこの記号がついていれば、その音を半音2つ分(=全音)上げて演奏する。

Go!Go! 音楽用語辞典_08

 

ダブルネックギター

 ギター   種類 
 

1つのボディにネックが2本取りつけられたギター。それぞれのネックに6弦と12弦を張ったり、異なるチューニングにしたりすることで持ち替えの手間を省くだけでなく、見た目で強烈なインパクトを与える効果もある。ネックが3本あればトリプルネックとなる。

 

ダブルフラット

 音楽用語   記譜 
 

重変記号。「𝄫」と書く。音符の左側にこの記号がついていれば、その音を半音2つ分(=全音)下げて演奏する。

👉フラット


Go!Go! 音楽用語辞典_09

 

ダル・セーニョ

 音楽用語   記譜 
 

「記号から」の意。D.S.と略記。セーニョ記号まで戻って演奏を続け、to Codaからコーダに飛び、Fineで終わる。

👉セーニョダ・カーポ

 

短音階 

 音楽用語   コード・スケール 
 

マイナースケール。「完全1度、長2度、短3度、完全4度、完全5度、短6度、短7度」で構成されるものが「自然的短音階(ナチュラルマイナースケール)」。そこから短7度を長7度に変化させた音階が「和声的短音階(ハーモニックマイナースケール)」、さらに短6度を長6度に変化させたものが「旋律的短音階(メロディックマイナースケール)」と呼ばれる。

👉長音階マイナースケール

Go!Go! 音楽用語辞典_10

 

短調

 音楽用語   コード・スケール 
 

調性音楽における調の1つ。短音階とそこから生じる和音を総合したもの。明るい雰囲気を持つ長調に対し、短調は暗い雰囲気を持つ。マイナーキー。

👉キー調長調

 


 

チューナー

 ギター   チューニング 
 

調律を行う道具。音叉や電子チューナー。ケーブルを挿して使うタイプやギターのヘッドなどに挟むクリップ式がある。

👉チューニング

 

チューニング

 ギター   チューニング 
 

楽器の音の高さを目的の音に音律を整えること。調律。楽器のチューニングは温度変化や湿度変化で絶えず動き続けているため、ギターやベースでは演奏前だけではなく曲間にもチューニングを行えるように準備しておきたい。

👉オープンチューニングドロップチューニングナッシュビルチューニングチューナーレギュラーチューニング

 

長音階

 音楽用語   コード・スケール  

メジャースケール。「完全1度、長2度、長3度、完全4度、完全5度、長6度、長7度」の7音で構成される。

👉短音階

Go!Go! 音楽用語辞典_11

 

調

 音楽用語   理論・作編曲 
 

音楽の旋律や和声が主音を元に秩序付けられた音楽の体系。キー。たとえばCを主音とした長調なら「Cメジャーキー(=ハ長調)」、短調なら「Cマイナーキー(=ハ短調)」という。

👉キー短調調号長調転調

 

調号

 音楽用語   理論・作編曲 
 

調性記号。その曲がいかなる高さのメジャーキー/マイナーキーを用いて構成されているかを、楽譜の冒頭にや♭の数と位置で表示したもの。

Go!Go! 音楽用語辞典_12

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長調

 音楽用語   コード・スケール  
 

調性音楽における調の1つ。長音階とそこから生じる和音を総合したもの。明るい雰囲気を持つ。メジャーキー。

👉キー短調

 

チョーキング

 ギター   奏法 
 

ギター奏法の1つ。ベンディングとも呼ばれる。ピッキング後、押さえている弦を押し上げるか下へ引っ張ることによって音程を上げる。あらかじめチョーキングした状態でピッキングし、そのまま音程を変化させないものは「チョークアップ(記譜:h.U、U、1h.Uなど)」となり、そこから指を緩めて音程を元に戻せば「チョークダウン(記譜:D)」となる。ゆっくりと上げていくチョーキングは「ポルタメント(記譜:Port.C)」と呼ばれる。「ハーモナイズドチョーキング」(チョーキングをする弦としない別の弦を同時に鳴らして和音を作る奏法)、「ユニゾンチョーキング」(チョーキングをする弦としない別の弦を同時に鳴らしてユニゾンを作る奏法)、「ダブルベンド」(2本以上の弦を同時にチョーキングする奏法)という派生テクニックもある。

Go!Go! 音楽用語辞典_13

 


 

ツインリード 

 ギター   奏法 
 

バンド内、または曲中で、2本のリードギターが演奏すること。音を切るタイミングや使用するポジションを合わせておくと大変見栄えがよい。

 


 

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(Go!Go! GUITAR 2015年8〜9月号に掲載した内容を再編集したものです)

 


 

Edit:溝口元海

 

 

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